どの仕事にAIが要り、どの仕事に人間の手が要るのかという見極めも進んでいる。そのうえで、あえて一部の作業は自力でこなし、人間ならではのスキルを鍛え直すことに力を注ぐ。自分の思考力を、AIに頼らずとも鋭いまま保つためだ。
AI時代の職場でどのスキルが決定的に重要かを尋ねたところ、マイクロソフトの調査に答えた人たちが挙げた上位2つは、品質管理と批判的思考だった。
人間の主体性とAIの主体性は、どちらも欠かせない。人間がエージェントを制御し、最終的な成果物に責任を持つ。そうすることで、これまで非現実的だ、実現不可能だと思われてきた、より意味のある仕事に人間が力を注げるようになる。
その仕事にAIエージェントは必要か
生成AIとのちょっとしたやりとりで片づく用件に、いまだエージェント型AIを使っているなら、それは資源の無駄遣いだ。最良の結果を得るために、AIの力を軸として1週間の仕事をどう組み立てればよいのか。次のように考えるとよい。
目の前の仕事を、まずこのテストにかけてみる。複数のステップからなる業務フローだろうか。ならばAIエージェント(あるいは複数のエージェント)を使う。1度きりの作業だろうか。ならばChatGPTやClaudeのチャット、Copilotを使うほうがよい。
答えがすぐにほしい簡単な質問なのか。それとも、踏み込んだ調査や、決まった頻度で繰り返す作業を必要とするプロセスなのか。
AIエージェントはチームメイトの領域に踏み込み、現在全従業員がそれを手にしている。だからこそ、経営層も中間管理職も現場の担当者も、この問いに自分なりの答えを出さなければならない。エージェント型AIへの支出をどこまで伸ばせるのか。予算に余裕がないなら、どこで使用を絞るのか。それを決める判断材料が、まさにこの問いだからだ。


