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2026.08.01 10:56

従業員のウェルビーイングが次の競争優位性となる理由

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私が話をする経営幹部の大半は、人材こそが最も価値ある資産だという点に同意する。しかし、その資産を守るための実質的な基盤を構築している人は、はるかに少ない。この気づきは、ビジネススクールのケーススタディから得たものではない。病院のベッドの上で得たものだ。

2016年、私は飛び込み事故で首の骨を折った。桟橋から飛び込み、湖底にぶつかり、頭皮が裂けた。15針のホチキス縫合と首・頭部への深刻な外傷の後、私は4年次の経営学位課程を離れ、より差し迫ったこと、すなわち回復に集中せざるを得なかった。その後の1年には、慢性ライム病の診断、何年にもわたる身体的リハビリテーション、そして自分の身体と神経系が自分に逆らうなかで、最高の状態で機能するとは実際にどういうことなのかを見つめ直し続ける時間が含まれていた。ライム病によって、闘争・逃走反応の神経系から抜け出すことがいかに重要かについても、深く理解するようになった。

回復するまでにほぼ10年を要したのは、私が慢性的なストレス状態で生きていたからだ。その後の年月で、私はハーフマラソンを完走し、2人の男の子の父親となり、今では全米の数千人に影響を与える事業を築いた。

その時期に私が発見したことは、パフォーマンス、リーダーシップ、そして組織が日々そこに集う人々に対して負う根本的な責任についての考え方を変えた。

賢明な投資

従業員のウェルビーイングに関するデータは、かつてないほど明確で、かつ切迫している。世界経済フォーラムが引用した2024年のIpsos Health Service Reportによると、世界の成人にとってメンタルヘルスは、がん、ストレス、慢性疾患を上回る最大の健康上の懸念だった。マッキンゼー・ヘルス・インスティテュートは世界経済フォーラムとの協力のもと、世界全体で従業員のウェルビーイングを改善すれば、最大11兆7000億ドル(約1910兆円)の経済価値を生み出し得ると推計している。

それにもかかわらず、多くの組織はいまだにウェルビーイングを事業戦略ではなく、福利厚生の一項目として扱っている。プログラムは開始され、利用されないまま、慣例的に更新される。リーダーは成果によって評価され続ける一方、その成果を持続させる能力にはほとんど投資がなされない。私たちは身を削る働き方を称賛し、その後、人々が燃え尽き、意欲を失い、あるいは離職すると驚いたように振る舞う。

回復と支援の仕組み

さまざまな業界のリーダーと働くなかで私が学んだのは、長期にわたって最も高いパフォーマンスを発揮する人々は、必ずしも最も強く自分を追い込む人ではないということだ。彼らは回復と支援のための意図的な仕組みを構築している。自らの精神的・身体的キャパシティを、エリートアスリートが自分の身体を扱うように扱う。何かが壊れたときだけでなく、継続的に投資するのである。

実際には、その形はリーダーごとに異なるが、いくつかのパターンは一貫して見られる。私が関わってきた最もレジリエンスの高い人々は、回復を自分のカレンダーと同じように扱う。予定に組み込み、守り、交渉の余地を持たせない。それは、問題が大きくなる前にうまくいっていないことを整理するため、信頼できる助言者やコーチと毎週対話することかもしれない。仕事の終わりに10分間の呼吸法や運動を行い、「仕事モード」とそれ以外の時間との間に明確な区切りをつくることかもしれない。勝利を祝うだけでなく、何が困難なのかを率直に話す月例のピアグループかもしれない。共通しているのは、特定の手法ではなく、意図性である。彼らは消耗しきってから回復方法を考えるのではなく、どのように回復するかを事前に決めている。

これは組織レベルで極めて重要である。燃え尽きは、その人の中だけにとどまらない。広がっていく。上級リーダーが空っぽの状態で走り続けていれば、その影響は意思決定に表れ、チームはそれを感じ取り、カルチャーにも残る。支援を受けていない経営幹部がもたらす下流のコストは、1人のパフォーマンス低下にとどまらない。組織機能全体が本来の潜在力を下回って動くことになる。

解決策は複雑ではない。ただし、投資対効果についてのリーダーの考え方を変える必要はある。ウェルビーイング支援は、汎用的なプログラムではなく実在する人間を中心に、個別性があり、一貫し、構造化されているとき、測定可能な成果を生む。従業員体験にコーチングを組み込んだ組織では、その成果は定着率、生産性、そしてプレッシャー下で下されるリーダーシップ上の意思決定の質に表れる。

私が『The Regulated Leader』という本を書いたのは、自己調整、すなわち自分自身の内的状態を管理する能力こそが、効果的なリーダーシップの基盤となるスキルだと信じているからだ。神経系が調整不全の状態では優れた意思決定はできない。自分が消耗しているときにチームを受け止め支える余地を持つことはできない。そして、それを率いる人々が自らの回復のモデルを持たないなら、レジリエンスの高い組織を築くこともできない。

前進するために

これからの10年のビジネスを牽引する経営幹部は、最良の戦略を持つ人だけではない。その戦略を長期にわたって実行し続けるために、いかにして心身の健康を維持すべきかを見いだした人々である。

従業員のウェルビーイングは、ソフトな投資ではない。そして、それをソフトな投資として扱う組織は、より優れた人材を維持できないだけでなく、そうしない組織に競争で敗れることになるだろう。

forbes.com 原文

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