管理職を「報酬」として扱うのをやめるとき
何十年もの間、企業は1つの目的地に向かうキャリアの階段を作ってきた。
その目的地とは管理職だ。
その結果、製品の設計やソフトウェアの開発、データ分析、顧客対応などを心から楽しんでいる従業員が、キャリアアップのためだけに自分が本当に好きな仕事を離れなければならないと感じることが多い。
進んでいる組織はこうした前提に疑問を持つようになっている。
従業員のキャリアが本人の強みと合致し、管理職への昇進を強制されることなく成長の機会が与えられると、エンゲージメントや生産性、満足度が高まることが研究で示唆されている。多くの企業では現在、影響力や成果を発揮するために必ずしも直属の部下が必要とは限らないことを認識し、リーダーシップと同様に専門知識も高く評価する専門職向けのキャリアパスを整備している。
これは、現代のリーダーシップにおける最も重要な変化の1つとなるかもしれない。誰もが管理職になるべきではない。さらに重要なのは、誰もが管理職になる必要もないということだ。
おそらく企業における最大の誤解は、管理職への昇進が優れた業績に対する報酬だと考えることだろう。だが、それは報酬ではない。
管理職は異なる期待や能力、成功の定義が伴う別の職業だ。
企業が管理職をそのように扱い始めない限り、高くつく同じ間違いを繰り返すだろう。その間違いとは、今後の仕事に必要な能力を備えているかを問うのではなく、過去の仕事で優秀だったという理由で昇進させることだ。


