リーダーシップ

2026.07.31 16:32

「万事順調」と思い込むな──常に最悪を疑え

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チームに任せきりにして、問題が耳に入ってこないなら万事順調だと決め込むのは、危険なゲームだと私は考えている。私は会議中でも頻繁に電話を手に取り、テレセールスの担当者、ソフトウェア開発者、財務チームのメンバー、さらには取引先にまで電話をかけ、自分が聞かされている話が本当に正確なのか、真実なのかを確かめる。そうしたときに私がよく発見するのは、都合のよい世界観を提示されているか、あるいはその人物自身も実態を把握していない、というケースだ。彼らは、自分のチームメンバーが伝えてきている内容を検証していないのである。

ヴェロキラプトルに警戒せよ

この状況を別の視点から考えるために、映画『ジュラシック・パーク』の第1作を観たことがあるなら、数学者イアン・マルコムが警告する「カオス理論」を例に挙げよう。科学者たちは、恐竜(すべて雌に設定されていた)が長期的に安定して生息できる環境をあらゆる角度から整えたと考えている。しかし、マルコムは、島はすぐに予測不可能な挙動を示し始め、事故が起きるのは時間の問題だと予測する。言うまでもなく、恐竜たちは繁殖を始め、フェンスの機能停止によってティラノサウルス・レックスやヴェロキラプトルが脱走し、甚大な混乱と破壊がもたらされることになる。

ビジネスの世界においてこれは、会社が成長するにつれて、構築したあらゆるプロセスが必然的に劣化するか、あるいは今後の成長に対応できなくなることを意味している。したがって、『ジュラシック・パーク』のような事態を避けるためには、それらのプロセスを定期的に変更しなければならない。実際問題として、適切なマインドセットを持ち、本セクションのタイトルのようなアプローチを採用しない限り、そうした変更が行われることはない。

いくつか具体例を挙げてみよう。

  • 新規の見込み客に向けた優れたセールスレターのテンプレートを作成し、チームに変更しないよう指示したとしても、半年も経てば、ひどい文法やスペルミスが混じり、元の形を留めないものに変わってしまう。
  • プラットフォームのフロントエンドに対する比較的単純なソフトウェア拡張を承認したものの、プロジェクトの進捗を近くで見守っていなければ、新しい機能の提案が山積みになり、最終的には当初の計画の5倍の期間を要することになる。
  • マーケティングチームがSalesforceの新しい画面を構築する際、営業担当者が顧客と話すときに使いやすい順序ではなく、技術者の視点で最善と考える順序で必要な情報を配置してしまう。さらに、実際に必要な数の2倍もの入力フィールドを追加する可能性もある。
  • 与信部門は審査基準を変え、本来は受け入れるべき顧客を却下したり、以前ほど迅速に未払い請求の督促を行わなくなったりする。
  • 営業部門が、規模が小さすぎる顧客や成約率の低い顧客層へのアプローチに過度な時間を費やす、といった具合だ。

あなたがこの絶え間ないチェックの姿勢を示したときに不快感を示すマネジャーは、まず間違いなく、自分自身では同じようなテストを行っていない。そして、彼らの管轄領域で問題が見つかる可能性はきわめて高い。優秀なマネジャーは気にしない。なぜなら、自分のチームに対しても同じことを行っており、あなたの行動を、個人的な信頼の欠如ではなく、自分のグループのシステムやプロセスを改善する助けと捉えるからだ。

スプレッドシート・キッズに注意せよ

大学やビジネススクールを卒業したばかりの多くの若者(私は彼らを「スプレッドシート・キッズ」と呼んでいる)は、コンピューターが間違うはずがないと思い込み、手作業での整合性チェックや常識的な判断を行うことなく、データやレポートをそのまま提出してくることが多い。私は、役職者や優秀とされる人物(通常は財務部門)が、明らかに不正確な取引量やマージンを多数のグラフで提示し、それを根拠に私に極めて重要な決断を下させようとする場面にいつも遭遇している。彼らが持ち出す言い訳は、決まって「表のセルを1つコピーし間違えた」というものだ。

(forbes.com 原文)

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