CFO(最高財務責任者)の役割は劇的に変化しており、今後も進化し続けるだろう。長年にわたり、CFOは主に、業績を報告し、リスクを管理し、財務規律を維持し、財務面での明確な視点から事業を導く能力によって評価されてきた。こうした責任は今も重要である。多くの点で、かつてないほど重要になっている。しかし、それだけではもはや十分ではない。
今日、CFOは変革の中心へと引き寄せられている。財務部門が世界の変化を求めたからではなく、事業側がテクノロジー投資に対して、定量化可能な結果を伴う測定可能なビジネス成果を求めるようになったからだ。ERPの近代化、AI、自動化、アナリティクス、デジタルプラットフォームは、いずれも最終的に同じ問いへと行き着く。
「これはどのような価値を生み出したのか?」
そして多くの場合、その問いは真の事業価値を見極めるために、財務部門のどこかへ持ち込まれる。
変革の中心に立つCFO
デジタルトランスフォーメーションはかつて、テクノロジー施策として位置づけられていた。CIOがプラットフォームを選定し、IT部門が導入を管理する。システムが稼働すれば、事業部門はそのツールを採用することが期待されていたが、そのモデルは崩壊しつつある。
テクノロジーに関する意思決定は今や、利益率、運転資本、生産性、予測、顧客体験、そして全体的な業務パフォーマンスに直接影響する。これらは孤立したテクノロジー上の成果ではない。事業上の成果である。
だからこそ、CFOは点と点を結びつけるうえで独自の立場にある。財務部門は企業全体を見渡している。事業モデル、計画サイクル、財務上のトレードオフ、そして重要な指標を理解している。さらに重要なのは、財務部門には、変革が実際に事業価値を生み出しているのか、それともコストと複雑性、そして具体的な成果につながらない活動を増やしているだけなのかを問いただす権限があることだ。この違いは重要である。なぜなら、測定可能な価値を伴わない変革は、変革ではないからだ。それは単なる高額なプロジェクトにすぎない。
変革を「誰か別の仕事」とみなすリスク
財務部門が傍観者にとどまり、積極的に関与しない場合、現実的なリスクがある。組織はしばしば、事業への影響ではなく活動量によって変革を測定する。システムが稼働する、ユーザーが研修を受ける、ダッシュボードが構築される、自動化ツールが導入される、そしてAIのパイロットプロジェクトが開始される、といった具合だ。
しかし、事業は実際に何を得たのか。その施策から何かを得たのか。利益率は改善したのか。決算締めのプロセスは速くなったのか。組織はより効率的になったのか。
あまりにも多くの場合、答えは不明確であり、変革の本当の価値を理解することは推測に頼る作業になっている。このギャップは、必ずしもテクノロジーの質が低いことやユーザーの定着不足によって生じるわけではない。多くの場合、行われている投資と、組織が実際に必要としている事業成果との間で、社内の足並みがそろっていないことを反映している。
プロジェクト開始時点で、価値が十分に明確に定義されていなかった。業務への影響が測定されていなかった、あるいは十分に理解されていなかった。導入定着は、明確に定義されたチェンジマネジメントを通じて管理されるのではなく、当然のものと見なされていた。そして、技術導入から事業成果への移行を真に担う人物がいなかった。そこでCFOは、これまでとは異なる役割を果たさなければならない。
技術者になる必要はない
CFOは、システムアーキテクト、開発者、技術導入の責任者になる必要はない。しかし、変革により積極的に関わり、提案されているテクノロジーの影響を理解する必要がある。
それは、投資判断が下される前に、事業上のユースケースを定義することを支援するという意味である。価値を生む要因が測定可能であることを確認するという意味でもある。プロセス、データ、定着モデル、チェンジマネジメント計画が、期待される成果を実現できるほど十分に強固かどうかを問い直すことでもある。
あまりにも多くの場合、組織は実質的なROIを生み出さないまま新しいツールを導入している。プラットフォームは稼働するかもしれない。導入は成功裏に完了し、プロジェクト計画も終了するかもしれない。しかし、事業部門がそのプロセスを採用していなければ、データが信頼されていなければ、レポーティングが意思決定を改善していなければ、そして財務上の成果が実現していなければ、その導入は真に成功したとはいえない。それはテクノロジーを展開しただけである。
CFO主導の変革モデル
CFO主導の変革モデルには、規律が求められる。
第1に、あらゆる主要なテクノロジー施策は、具体的な財務上または業務上の成果と結びつけられるべきである。その成果は、最初の1ドル(約1万未満円)が投じられる前に、具体的で、測定可能で、理解されている必要がある。
第2に、財務部門は、そうした成果を測定するために必要なデータを定義するうえで、業務部門やIT部門と緊密に連携すべきである。組織が結果を測定できなければ、価値を管理することにも苦労する可能性が高い。
第3に、リーダーはプロジェクトの節目だけでなく、導入定着とプロセス変更に基づいてプロジェクトを評価すべきである。稼働開始は重要だが、それはゴールではない。人々がツールを使っていない場合、プロセスが変わっていない場合、あるいは事業が以前と同じように運営されている場合、その組織は変革していない。
第4に、事業計画は稼働開始後に再検証されるべきである。組織は、価値が実際に顕在化しているのか、前提は正しかったのか、方向転換が必要なのかを問うべきである。
変革は導入で終わってはならない。価値の実現まで継続しなければならない。
財務部門の新たな使命
将来のCFOは、変革予算を承認するだけではなく、こうした施策の背後にある価値提案の設計にも関与するようになるだろう。プロセスの所有権、データ品質、チェンジマネジメント、導入定着、説明責任について、より厳しい問いを投げかけることになる。投資を始める前に、成功を測定可能な言葉で定義するよう事業部門に促すことになる。戦略、実行、財務的影響を結びつけるよう、リーダーに課題を突きつけることになる。
これは、財務部門がテクノロジーを掌握するという話ではない。変革が、企業が実際に必要とする成果に根ざし続けるよう、財務部門が確実にするという話である。これを正しく行うには、投資、実行、導入定着、そして測定可能な事業価値の間に強い結びつきが必要である。
結論
CFOは必要に迫られ、最高変革責任者になりつつある。デジタル投資がより大規模で複雑になり、事業パフォーマンスの中核を占めるようになるなか、CFOはテクノロジーの展開から価値の実現への移行を主導する必要がある。もはや問われているのは、CFOが変革に関与すべきかどうかではない。組織が、CFOに変革を別の方向へ導かせる準備ができているかどうかである。
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