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2026.07.31 09:48

採用の「難しい決断」にAIを役立てる方法

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採用に携わったことのある人なら、おそらくこのような状況に直面したことがあるだろう。何百通もの履歴書を読み込み、優秀な候補者を数人にまで絞り込んだ。だが、彼らはそれぞれ異なる長所と短所を併せ持っている。ある候補者はすべての条件を満たしているが、自分の考えを明確に伝えるのが苦手だ。別の候補者は素晴らしいEQ(心の知能指数)と成長マインドセットを持っているが、スキル面にやや不安な点がある。最終候補者は誰もがその仕事をこなせる実力を持っているが、100%理想的な人物は一人もいない。

採用活動は常に不完全な科学であり、同時に極めて大きなリスクが伴う。成功すれば、予想もしなかった方法でチームや組織を前進させてくれる人材を迎え入れることができる。しかし失敗すれば、不一致が生じ、コストのかかる再採用プロセスを強いられ、注意を怠れば、チーム文化に長期的なダメージを与えることになりかねない。

私はJotformで20年近く採用活動に携わってきたが、今でもこの仕事は最も真剣に取り組んでいる業務の一つだ。その間、素晴らしい採用もしてきたし、正直に言えば、ひどい採用もしてきた。採用そのものを外部に委託することは決してないが、雑音を排除して正しい選択をするうえで、AIは非常に有用な思考パートナーになり得る。その方法を以下に紹介しよう。

難しい決断の心理学

採用活動がリーダーたちを夜も眠れなくさせるのには理由がある。「決定麻痺」(過剰な選択肢を前にして意思決定ができなくなる心理現象)は実在する心理現象であり、あまりに多くの情報を前にすると、人は容易に圧倒されてしまうのだ。

そのため、難しい決断を迫られたとき、私たちが二者択一の判断に陥りがちになるのも理にかなっている。しかしそれによって、より良い他の選択肢が切り捨てられる可能性がある。たとえば5つの選択肢よりも2つの選択肢のほうがシンプルで対処しやすい――たとえ結果として悪い結末を招くとしても。

問題は、人間は複数の選択肢を主観的に評価するよりも、選択肢を横並びにして直接比較したほうが、一貫した判断を下しやすいという点だ。しかし採用はほぼ常に後者の状況になる。異なる日、時間、状況で得た印象をつなぎ合わせ、それらを一つの好ましい選択へと統合しようとしているのだ。

もちろん、人間にはバイアス(偏見)がある。私たちは、姿勢の悪さや弱い握手など、最終的には業務遂行能力とは無関係であるはずの無意識のしぐさに左右されてしまう。当然ながら、新しい採用者には組織に適合してほしいものだ。しかし、笑顔が足りないから、あるいは靴が気に入らないからという理由で、候補者を不採用にすることは避けなければならない。

AIがいかにバイアスの排除に役立つか

自分にバイアスがあると思いたい人はいないが、それは自分でコントロールできることばかりではない。「アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)」とは、脳が情報を迅速に分類するための思考のショートカット(近道)の一種だが、問題は、それがしばしば正確さを犠牲にして起こることだ。ある父親と息子が自動車事故に遭い、父親は即死、男の子は病院に救急搬送されるという有名ななぞなぞを聞いたことがあるかもしれない。手術室に入った外科医は男の子を見て「この子の手術はできない。私の息子だ!」と叫ぶ。外科医が男の子の母親である可能性に気づく前に、父親の幽霊が手術をしているのではないかと考えたとすれば、それこそが無意識のバイアスが働いている証拠だ。

AIにもバイアスはある。結局のところ、AIは人間が作成した膨大なデータで訓練されているため、人間のバイアスを反映しているのだ。だからこそ、採用決定をAIに委ねてはならない。

しかし、正しく活用すれば、AIは私たち自身の偏った傾向を特定するのに役立つ。例えば、コーネル大学の研究者らは最近、ユーザーがさまざまな基準に重み付けをして、自分が何を重視しているかを特定させることで、無意識のバイアスをあぶり出す専用ツールを開発した。このツールは、価値観と評価の順位が矛盾する箇所を特定する。「矛盾がある場合、ユーザーは順位を変更するか、新しい基準で正当化を試みることができる。いずれにせよ、ユーザーは自身の選択に対して明確で一貫した説明を求められることになる」と、研究者の一人は説明している。

また、ChatGPT(チャットGPT)やClaude(クロード)のようなLLM(大規模言語モデル)であっても、バイアスの特定に役立てることができる。複数の候補者に対する面接メモをLLMに入力し、評価が一貫していない部分を指摘するよう指示するのだ。感情分析を行えば、自分の記述が職務基準から逸脱している箇所を示し、論理の矛盾を浮き彫りにすることができる。

「直感」に代わる、事実に裏付けられた選択肢

多くの場合、採用は「直感」に頼ることになりがちだ。しかし、そうであってはならない。Forbes寄稿者のチャド・ビアジーニは、採用決定は、具体的な戦略や検証済みのプロセスではなく、数値化できない質問への回答に基づいて下されることがあまりに多いと指摘している。彼は「もし企業の他の部門がプロセスなしで機能していたらどうなると思うか」と問いかける。「CFO(最高財務責任者)が財務データではなく直感を使って財務予測を立てる姿を想像できるだろうか」

ここでもAIが力を発揮する。AIを使用して、求められる役割のコンピテンシー(業務遂行能力)に直結した標準化された面接用の質問リストを作成するのだ。また、チーム全員で共有できる評価ルーブリック(評価基準表)を作成させれば、「コミュニケーション能力が高い」や「戦略的思考ができる」といった言葉が、すべての面接官の間で同じ意味を持つようになる。各候補者の回答を、同一の基準かつ同じ形式で要約させることで、ある候補者のカリスマ性と別の候補者の専門的な技術力を無理に比較するのではなく、条件を揃えた公正な比較が可能になる。

採用における最終判断では、常に人間が主導権を握るべきである。しかしAIは、私たち自身の盲点から身を守る助けとなり、より賢明な採用とより良い成果へと導いてくれるだろう。

forbes.com 原文

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