売上高は2年で10倍超、粗利益率6割で黒字を出す
Unitreeの創業者である王興興(ワン・シンシン)は、大学院生だった頃、XDogと呼ばれる初の歩行ロボットを製作した。ドローン大手のDJIで短期間働いた後、2016年、わずか26歳で杭州にUnitreeを設立した。
彼が上場させようとしている企業は、人々が実際に購入する機械を売ることでここまで来た。ノートパソコン並みの価格のロボット犬と、中古車並みの価格のヒューマノイドである。安価なハードウェアは、このカテゴリー全体の数量拡大をけん引する原動力となった。Unitreeは2025年に約5500台のヒューマノイドを出荷し、その台数は世界のどのメーカーよりも多かった。
事業の内側を初めて詳細に示した目論見書は、上海の規制当局がこの案件を、ハイテク企業向けの「科創板(STAR Market)」で史上最速となる104日という審査期間で承認した理由を示している。
・売上高は。2023年の1億5900万元(約37億円)から2025年には約17億元(約391億円)へ拡大した
・ヒューマノイドは2025年、売上高の52%を占める中核事業となり、ロボット犬を上回った
・売上総利益率は60%近辺で推移し、純利益率は10%台半ばである
Unitreeは利益を上げている。ロボット業界では珍しいことだ。
上場後も、王は支配権を維持する。彼のクラスA株式には1株あたり10議決権が付与されており、投資家が株式市場を通じて同社の価値を日々判断する一方で、王は支配権を保つことができる。
同じ規模まで伸びたUBTechは、上場後も赤字を抱えている
Unitreeは、上場する最初のヒューマノイドロボット企業ではない。UBTech(優必選)が2023年12月に香港メインボードでその称号を得ており、日々の株価にさらされた3年間は、Unitreeがこれから踏み込む世界を先取りしている。UBTechは急成長し、2025年はフルサイズのヒューマノイドを1000台超納入したが、Unitreeと同程度の売上規模でありながら、なお年間約7億元(約161億円)の損失を出している。同じ軌道上にあり、同じ規模でありながら、最終損益は正反対の2社である。
この乖離こそ、非公開ラウンドでは表面化させる必要のない情報だ。Figureの390億ドル(約6.35兆円)という評価額は、そのラウンド内で同社自身の投資家によって決められた。同社が無許可のセカンダリー取引に対抗しているため、それに異議を唱え得る外部価格は存在しない。これはスタートアップの資金調達として正当な方法である。ただし、公開市場が生み出す数字とは異なる種類の数字を生む。そして過去3年間、ヒューマノイド関連の取引は、この2種類の数字を交換可能なものとして扱ってきた。


