従来型の深夜テレビ番組への広告支出は、2025年に2億900万ドル(約341億円)へ落ち込んだ。The Wrapが報じたデータによれば、これは8年前から85%の減少であり、失われた広告費の約20%がYouTube番組に流れたという。
一方、セレブが徐々に辛くなるチキンウィングを食べながら質問に答える番組『Hot Ones』は、First We FeastのYouTubeチャンネルによると、累計視聴回数が58億回を超え、動画本数は3000本に達している。
セレブのプレスツアーをめぐる計算式はひっくり返った。クリエイター主導の番組に1回出演するだけで、従来型テレビ番組を一巡するより大きな成果を上げられる時代になったのだ。筆者はクリエイターエコノミーに10年以上関わってきたが、この数字を見るたびに、今なお驚かされる。
クリエイター主導番組がタレントブッキングの構図を変えた
ショーン・エヴァンスは『Hot Ones』を共同で立ち上げ、2024年12月には親会社であるスタジオ、First We Feastの共同オーナー兼チーフ・クリエイティブ・オフィサー(CCO)となった。エヴァンスはインタビューで、その計算式を率直に語っている。ライアン・レイノルズとヒュー・ジャックマンが本格的なプレスツアーを行う場合、「彼らの『Hot Ones』への出演は、他の出演番組と比べてどう位置づけられるだろうか。おそらく、1回のプレス出演で得られる最大の話題性、最も深い文化的浸透は、彼らが『死のチキンウィング』を食べる姿によって生まれるだろう」。
番組開始から11年目を迎えたエヴァンスでさえ、自身の影響力の広がりに少し戸惑っているように聞こえる。「ロサンゼルスを歩いていると自分の番組のビルボード(看板)を目にする。コンビニのPink Dotに入ればHot Ones味のプリングルズやHot Onesのソースが並び、Jack in the Boxの前を通ればHot Onesコラボセットが売られている。そしてテレビをつけると、HBOで『The Comeback』が流れていて、そこにHot Onesのシーンが出てくる」と、彼は筆者に語った。「ポップカルチャーの星座の中に現れた流れ星のような存在が、いつの間にかほぼ遍在するものになったのだと感じる」
筆者は仕事柄、多くのクリエイターに話を聞く。彼らの多くは、こうした遍在性を何年も追い求めながら、手にできない。エヴァンスはそこに偶然入り込み、今なおその力をどう扱うべきかを目に見える形で模索している。
数字も彼の見方を裏づけている。Tubular Labsのデータによれば、アレックス・クーパーがホストを務める『Call Her Daddy』は、2025年4月から2026年4月にかけて、YouTubeで月平均1億4800万分の視聴時間を記録した。このデータもThe Wrapが報じている。これはジミー・ファロンの視聴者規模を上回り、セス・マイヤーズの1億6600万分にもかなり近い。クリエイターがホストを務めるポッドキャストが、ネットワークテレビの深夜番組と競い合っていること自体が、ここでの本質的なニュースである。
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家族からのプレッシャーや周囲の視線が出演の呼び水に
『Hot Ones』が機能している理由は、単にリーチの大きさだけではないとエヴァンスは言う。重要なのは、ゲストが感じる不快感が何を生み出すかだ。「そこには魅力的な価値提案がある」と彼は筆者に語り、ゲストが激辛ソースに反応する姿が「インターネットのミーム経済の中で第二の人生を持つ贈り物」になると説明した。顔をしかめる瞬間や、慌ててミルクを飲み込む姿は切り抜かれ、トーク番組の一場面なら忘れられていたであろう後も、繰り返し視聴される。
エヴァンスはまた、スター本人のキャリア上の計算とは無関係なブッキングの力学にも触れた。「大物ゲストが出演を決める動機の多くは、『子どもたちから、あの番組に出てほしいとずっとせがまれていた』というようなことだ」。家族からのプレッシャーはいま、広報担当者がタレントを説得する際の材料の一部になっている。筆者はこの答えを予想していなかったが、こうしたディテールこそ、どんなプレスリリースよりも実際のブッキングの仕組みを雄弁に物語っている。
エヴァンスは、そのトレードオフも率直に表現した。「確かに、支払わなければならない代償はある。灼熱のように辛いチキンウィングを食べなければならない。だが、これは出演しても誰にも見られないようなプレスの場にはならない」と彼は言う。「どんな苦しみを味わっても、それは無駄にはならない」。この確約こそ、従来型のプレスツアーにおける15番目の出演先が、もはや提供できないものだ。
なぜ新しくも懐かしくも感じられるのか
エヴァンスは、番組の吸引力が純粋な目新しさによるものだとは考えていない。彼はそれを、テレビが最も古くから使ってきた手法に結びつける。「インタビューはメディアの歴史において最も古い構造だ」と彼は言う。「私はハワード・スターン、デヴィッド・レターマン、コナン・オブライエンに夢中な子どもとして育った。自分が影響を受けたものを見返すと、そのすべてがクラシックに由来している」
彼の言葉を借りれば、自分が築いたのは「古典的な土台の上に、新しく建て増した家」だ。表面的には見慣れないが、再生ボタンを押した瞬間に親しみを感じるハイブリッドである。これは、筆者が読んできた大半のトレンド資料よりも、はるかに的確なクリエイターエコノミーの描写だ。
「私たちは、メインストリームとインターネットの架け橋となるような番組でもある」とエヴァンスは語った。「そして、『Hot Ones』のような番組が、このカテゴリーを伝統的に定義してきた番組と比較され、競合する文脈の中で称賛され、語られるようになったことを見るのは、とても刺激的だ」。彼が観て育った司会者たちと同じゲスト、同じ文化的な場所、同じエミー賞カテゴリーを争うYouTube番組は、ほとんど存在しない。
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『Chicken Shop Date』も同じ物語を示している
ホストのアメリア・ディモルデンバーグが、初デートという設定でフライドチキンを食べながらセレブにインタビューする英国のYouTubeシリーズ『Chicken Shop Date』は、これを裏付けるもう一つの好例だ。2014年の最初の動画の再生数はわずか1000回ほどにすぎなかった。いまや同番組はAリスト級スターのプレスツアーで欠かせない定番となり、ジェニファー・ローレンス、ベラ・ハディッド、サブリナ・カーペンターらがゲストとして出演している。
クリエイター番組のブッキングが容易になった実務的な理由もある。事前収録であるため、エージェントやマネージャーは実際に放送される編集内容により多くの発言権を持てるうえ、生放送で緊張しやすいタレントもライブで演じる必要がない。そこに、地上波テレビでは届かない若い視聴者層が組み合わさることで、これらの番組は深夜テレビが失った影響力を手に入れているのだ。
広報担当者(パブリシスト)が実際に買っているもの
エヴァンスは、ゲスト側から見たより深い魅力をこう説明した。この形式は「セレブという存在、つまり台座に乗せられた人々、定義上は手の届かないライフスタイルという考え方を取り上げ、それを私たち全員が理解できるレベル、つまり激辛ソースで悶絶するところまで引き下げる」のだという。その無防備さの露呈が、プロモーション上の義務を、本物と映るものへと変える。前提は彼が「暴力的なソースの試練」と呼ぶものだが、視聴体験としては「温かな抱擁のような、どこか感傷的なもの」になる。
彼はその戦略について、自分たちの先見性を過度に誇ることには慎重だ。「私たちがそれほど先見の明にあふれていたわけではない。これらは計画していたものではなく、進む中で見いだしていったものだ」と彼は語る。「ただ、そうした要素がすべて一体となって、今日の姿へと変えていったのだと思う」。もし彼がこれを壮大なマスタープランとして語っていたなら、筆者はここまで好感を抱かなかっただろう。
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結論
深夜番組が終わったわけではない。自らを「レターマン派」と表現するエヴァンスは、いつかより大きく、より劇場的なものを作りたいと今も考えている。レターマンがエド・サリヴァン劇場の舞台に歩み出る姿を、手放していない野心の象徴として挙げる。「いまや山の頂上にあるものが、Spotifyでナンバーワンのポッドキャストのようなものになっているという事実を、私はどこか嘆いている」と彼は語った。「私の中には、憧れを喚起するトークショーの伝統を何らかの形で継承していく責任があると感じる部分がある」
だがブッキングの序列は十分に変わった。映画のプレスツアーを組む広報担当者は、10年前とは異なる問いを立てるようになっている。どの番組が最も多くの人に届くかではない。どの15分が実際に広がっていくのか、である。その答えはますます、深夜番組のソファではなく、チキンショップやウィングの皿になっている。



