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2015.11.19

米「富裕層」50歳以上の購買行動 メールよりDMが心に響く

Spotmatik Ltd / shutterstock

コンサルティング会社ウェルスエンジンとフォーブス・インサイトは11月16日、「デジタル世界における50歳以上の消費動向――高級ブランドがオンラインとオフラインで信頼を獲得する方法」と題した報告書を公開した。

それによると米国の50歳以上の富裕層は購買を決定する際、実際に目で見た体験を重視していることが分かった。アメリカの50歳以上の年収総額は約3.6兆ドル(約444兆円)で、全世帯の可処分所得の総額の49%を占める。これら世代の購入意欲を刺激するには、オンラインとオフラインの統合的なアプローチが必要なのだ。ウェルスエンジンのマーク・ローガンCEOは次の2点を指摘した。

・テクノロジーによって消費者とブランドの関わり方が変化し続ける中、高級ブランドは現在、潜在顧客に適切なタイミングで適切なメッセージを伝えるための効果的な方法の確立という課題に直面している。
・オンラインとオフラインの双方で顧客に個人的な経験を提供できれば、そのブランドは競合との闘いで優位に立てる。

その他のポイントを下記に記載した。

SNSの利用時間は短い。家族や友人の意見を重視
高級品に関する情報源としてこの層が最も好むのは、口コミやダイレクトメールだ。調査対象者のおよそ8割が、ブランド関連の情報を口コミで広めることに積極的だった。

タイミングの良いセール情報を歓迎
回答者の約7割が、高額な商品やサービスの購入について検討中に「タイミングよく割引情報が入ったことで実際に購入した」経験があると答えた。またその半数以上が、割引の内容が購入決定の理由だと答えた。

プライバシーの保護と丁重な接客態度を重視
適切なデータ収集と個人にカスタマイズした情報提供は効果的な方法だ。回答者らは自分が関心を持つ商品やサービスに関する情報を受け取るためには、企業側が個人情報を共有することは避けられないと認識している。

今回の報告書はフォーブス・インサイツが今春、米国に居住する50歳以上の462人を対象に行った調査結果をまとめたもの。年間可処分所得が5万ドル(約617万円)以上で資産総額が100万ドル(約1.2億円)以上の人物を対象とした。

ウェルスエンジンについて
米メリーランド州に本拠を置き、米英両国でマーケティングに関する予測分析や顧客獲得とファイナンスに関する情報の提供を行っている。

フォーブス・インサイツについて
フォーブス・インサイツはフォーブスの発行元であるフォーブス・メディアが設立した機関。企業向けに戦略的マーケティングに欠かせないデータを提供している。

翻訳編集=上田裕資

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