テクノロジー

2026.08.03 13:00

42億円のシード資金調達、世界の量子革命のエンジンを目指すスイスのスタートアップ

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フルモによれば、他の量子コンピューティング専門企業もいまや、1次元方式に後から手を入れて、こうした利点を取り込もうとしているという。だが、最初から2次元アーキテクチャに絞って開発してきたZuriQに分があると彼は主張する。「私たちは研究室でより長い時間を費やしました。その時間があったからこそ、本質的にスケールさせやすい別の道筋を見つけることができたのです」

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デモンストレーションプロジェクトで作られたのは、個別に制御できる9個のイオンを3×3に並べたアレイ(配列)で、実証された同種の2次元アレイとしては過去最大となる。この成果は大きな注目を集めた。製造ではドイツ最大の半導体企業インフィニオンと緊密に連携しており、既存の業界大手が同社の技術に寄せる関心の強さを裏づけている。

フルモと共同創業者のトビアス・ゼーゲッサーとシュレヤンス・ジャインは、この前進をさらに積み上げていく構えだ。今回の資金調達により、同社は採用を大幅に加速し、研究開発を強化できるようになる。

これは重要だ。というのも、量子コンピューティングの潜在力を解き放つ技術は自分たちのものだと証明しようとする革新的な企業が、ひしめいているからだ。たとえば同じ欧州では、IQM Quantum Computing(IQMクオンタムコンピューティング)がすでに累計6億ドル(約980億円)超の資金を調達しており、フランスのPasqal(パスカル)も1億ドル(約164億円)超の資本を集めている。

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こうした企業、そして世界中の多くの同業者が狙っているのは、急加速が見込まれる市場だ。Datam Intelligence(データムインテリジェンス)が発表したばかりの調査によれば、世界の量子チップ市場は昨年およそ2億2000万ドル(約360億円)規模だったが、年率12%近くで成長し、2033年には30億ドル(約4900億円)に達する可能性があるという。

ZuriQの2550万ドル(約42億円)の調達ラウンドは、Quantonation(クオントネーション)が主導し、Forward.one(フォワードワン)、Extantia(エクスタンティア)、Firgun Ventures(フィルガン・ベンチャーズ)のほか、前回の調達に参加した投資家全員が名を連ねた。

Quantonationの創業パートナーであるクリストフ・ジュルチャクは、量子コンピューティングの未来でZuriQが重要な役割を担うと確信している。「よくある誤解は、量子の競争はすでに決着がついたというものです。しかし実態はまったく違います。ZuriQが示しているのは、量子アーキテクチャには重大で変革をもたらす物理学上のブレークスルーがまだ残されている、ということです」。

フルモも同じ趣旨のことを語る。「量子コンピュータが作れること自体は、他の企業や研究者がすでに証明しています。しかし私たちは今、決定的なミッシングリンク(失われた環)になり得るまったく新しいアーキテクチャについて、その実証データを手にしているのです」。

(forbes.com 原文)

翻訳=酒匂寛

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