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2026.07.30 08:08

1300億ドル(約21兆3000億円)規模のAIデータセンター計画が停滞、ボトルネックは「同意」

Adobe Stock

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地域住民の反対がAIデータセンターの建設を遅らせ、開発事業者に対して、あらゆるプロジェクトに地域社会の支持をコストとして織り込むことを迫っている。

2026年の最初の3カ月間に、地域住民の反対によって、総額約1300億ドル(約21兆3000億円)相当のデータセンター計画が少なくとも75件、阻止または遅延した。Data Center Watchによる調査結果だ。これは同団体の集計であり、政府による総計ではないが、2025年通年の件数にほぼ匹敵する。こうしたデータセンターはMeta、Amazon、Microsoftなどの企業のAI運用を支えているが、近隣への立地を望まない自治体が増えている。

この2年間、AIインフラの建設競争は、半導体、電力、資本をめぐる競争として語られてきた。だが今、誰も価格に織り込んでこなかった4つ目の投入要素が浮上している。それは「操業する許可」だ。ここでいう「同意」とは、プロジェクトに必要な許認可、政治的承認、地域社会の支持を意味する。これはシリコンよりも買いにくく、ますます希少になっている。

全米規模に広がった反発

7月18日土曜日、反対派は42州で142件の抗議活動を展開した。データセンター開発に反対する初の協調的な全国行動である。この取り組みはHumansFirstが組織した。6月のReuters/Ipsosの世論調査では、自分の地域にAIデータセンターが建設されることを支持すると答えた米国人は14%にとどまった。3月に実施されたGallupの調査では、地域での反対は71%に達し、48%が強く反対していた。近隣への原子力発電所建設に対する反対を上回る水準だ。

開発事業者は、これほど広範で党派を超えた反対を雑音として扱うことはできない。これは計画上の前提条件である。およそ10人に7人が反対している以上、抵抗は最初からスケジュールと予算に組み込むべきものだ。

AIデータセンターの移設にコストがかかる理由

開発事業者には選択肢がある。より受け入れに前向きな州に移る、旧工業用地を使う、あるいは自前の電力供給を整えることだ。いずれも1つの問題を解決し得るが、コスト、遅延、または別の政治的対立を招く可能性がある。

開発事業者は、こうしたプロジェクトが投資、税収、建設雇用、道路や公益インフラの改善をもたらすと主張する。Gallupの調査では、支持者の3分の2が、特に雇用を中心とする地域経済への恩恵を理由に挙げた。だが、その恩恵が曖昧である一方で、水使用量、ディーゼル発電機、公共料金をめぐる疑問といった懸念が容易に具体化できる場合、その主張は弱まる。地域還元策は、公聴会を乗り切れるほど具体的でなければならない。

Karis Criticalは、イリノイ州ネイパービルでデータセンターの計画に数カ月を費やした。住民の反対を受けて施設規模を縮小し、ディーゼル発電機の数も減らしたが、市議会は1月に6対1で計画を否決した。数カ月以内に、KarisはホフマンエステーツのPlum Farmsで2つ目の提案を進めた。7月、計画委員会が用途地域変更に反対する勧告を出した後、開発事業者は村議会での採決を数日後に控えて申請を取り下げた

2つの用地にまたがって数カ月が費やされたが、何も建設されなかった。用地選定が円滑に進むと仮定したモデルは、2度誤っていたことになる。

抵抗は政策へと硬化することもある。テキサス州サンマルコスでは、住民が水使用量と電力網への負荷を理由に、約200エーカー規模のデータセンターに反対した。市議会は同プロジェクトの用途地域変更申請を却下した。さらに6月には一歩踏み込み、すべての用途地域でデータセンターを禁止した。

この禁止措置はいま、自治体の権限をめぐる試金石になっている。州上院議員の1人が異議を唱える方針だ。The Texas Tribuneによれば、次の州議会会期では、こうした禁止を課す権限を都市により多く与えるか、あるいは一部取り上げるかが議論される可能性がある。

住民の懸念は明快だ。Gallupによれば、住民は公共料金、水とエネルギーの使用、騒音、汚染、納税者負担を懸念している。公聴会では、別の懸念も浮かび上がる。多くの住民が、自分たちが発言する前に意思決定がなされたと感じているのだ。こうした争いは、開発事業者の建設スケジュール通りには進まない。

合意形成を電力調達と同等に投資判断に織り込む

運営事業者への教訓はこうだ。産業プロジェクトでは、設備の購入が最も難しい部分であることはまれだ。より難しいのは、その設備を必要な場所で稼働させる許可を得ることである。設備の発注は早められるかもしれないが、意欲のない郡との用途地域をめぐる争いを早めることは、通常できない。

その遅延は経済性も変える。金利負担は積み上がり続け、設備価格は変動し、数カ月にわたって拘束された用地は別のプロジェクトに使えない。

資金は設備調達の時間軸を短縮できる。だが政治的な時間軸に対しては、ほとんど効果がない。地域社会の同意は、後始末ではなく、引受審査や投資判断に組み込むべきものだ。これを終盤の許認可チェック項目として扱えば、プロジェクトの価格設定を初日から誤っていることになる。

最初の投資会議の段階から、地域住民の反対、地域還元策、料金負担者の保護を財務モデルに組み込むべきだ。電力網の改修費を誰が負担するのか、乾燥した年に冷却システムがどれだけの水を必要とするのか、近隣住宅にどの程度の騒音が届くのか、どの地域便益が保証されるのかを示す必要がある。そのうえで、最善ケースの日付を1つ置くのではなく、用途地域審査、不服申し立て、公聴会に要する時間を加えるべきだ。

AIインフラは依然として半導体と資本に依存しているが、今や地域社会の信頼がスケジュールを決める。用地を承認する前に、住民が実質的な利益を見いだせるか、料金負担者が保護されているかを問うべきだ。次に、そのプロジェクトが組織的な反対に耐えられるかを問う必要がある。

土地と電力を確保する前に、これらの問いに答えるべきだ。半導体は発注でき、資本も地域社会の支持を得るより速く調達できることが多い。許可には、それ自体の時間軸がある。AIインフラにおける次の希少な投入要素は、コンピュートではないかもしれない。許可かもしれない。

forbes.com 原文

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