「自動車の購入者は、運転している時間を純粋に向上させる要素に注目を移しつつある」と、MNAOの車両安全戦略担当ディレクターのジェニファー・モリソンは語っている。「快適性、安全性、そして実生活に役立つ機能は、ブランドの名声よりも勝るようになっており、人々は、優れた車を手に入れるために高級車の価格を支払う必要はないと、ますます認識するようになっている」。
今回の調査に参加した人々の76%は、高級ブランドの割高な価格はそれに見合う価値がないと答えており、83%の回答者が、上質感を備えた大衆ブランドの車を購入することが賢明な「高級な車の選び方」であると考えている。多くの人が、「プレミアム」とは「実際の生活を支える機能をどれだけ備えているか」だと定義している。
仮に7万5000ドル(約1200万円)の臨時収入があったとしても、消費者の傾向は変わらないようだ。多くの人が「退職後の蓄え」(67%)、「借金の返済」(65%)、「非常時のための準備金」(64%)に充てようと考える一方で、61%というかなりの人々が、やはり新車の購入資金にすると答えている。そして、その大半は(それだけの大金が入ったとしても)ハイエンドな高級車ではなく、自分のライフスタイルに合った車を選ぶという。
マツダのような自動車メーカーにとって、この調査結果は大きな意味がある。市場競争の状況が再定義され、購入者にとってブランドのエンブレムよりも実質的な能力がより重要になっている中、今後は魅力的なデザイン、優れた乗り心地、充実した車内の装備、先進的なテクノロジー、そして高い安全性を提供するブランドが、最も顧客の支持を集めることになるだろう。このような文脈において、マツダのポジショニングは注目に値する。長年、自らの価格帯を超えた走行性能やインテリアの洗練に取り組むブランドとして評価されてきたマツダは、今回の調査結果と密接に同調する「人間中心」の哲学を掲げてきた。
「高級」の定義がより流動的になることによって、大衆車と高級車の隔たりは狭まっている。現在の高級品購入者層は、「車が自分をどのように表現してくれるか」にあまり関心がなく、「車が自分に何をしてくれるか」を重視するようになっているようだ。


