給与を得ながら事業を立ち上げる
副業というかたちなら、給与を得ながらビジネスアイデアを試すことが可能だ。範囲を決めてサービスを提供したり、少数のクライアント、あるいは短期のプロジェクトを手がけたりすれば、人々はどんなサービスなどにお金を払うのか、その副業を行うのに必要な時間はどのくらいかを把握できる。
事業を段階的に始めていけば、軌道修正する余地ができる。別のターゲット層や、より魅力的なサービス、より高い価格設定が必要だ、と気がつくかもしれない。そうした教訓は、新たな事業で生活費を賄わなければならなくなる前に学んでおく方がいい。
経験豊富なプロフェッショナルであれば、まずはシンプルに、自分の専門知識の一つをサービスとしてパッケージ化し、実際の顧客で試してみるのもいいだろう。そうすれば、本業を続けながら、需要の有無を確認したり、多少の収入を手にしたりできるし、自信も深められる。
複数の収入源が、キャリアの安定につながる
第2の収入源があれば、今の仕事の先行きが不確かになった場合の対応が変わってくる。副業による収入がささやかなものであっても、生活費の一部を賄えるし、資金をより長持ちさせたり、キャリア転換により時間をかけたりしやすくなる。
収入源が増えれば、危機が訪れる前に、自分の足場を強化することにもつながる。クライアントの見つけ方、価格設定の方法、提供できる価値の伝え方、雇用主に頼らず収入を得る方法を学べるからだ。こうしたスキルは、一度学んだら忘れることはなく、事業を小規模のまま続ける場合でも、成長させる場合でも、役立てることができる。
自分の全収入を単一の雇用主が握っている状況から解放されれば、解雇や組織再編が起きても、将来は影響されにくくなる。
起業は、「仕事の安定性」の意味を変えつつある
収入源が1つしかないと、たった一度の決断ですべてが壊れてしまう可能性がある。リストラや予算削減、経営陣の刷新により、何年もかけて築き上げてきた業績が、たちまちにして無になってしまうかもしれない。
しかし、本業以外の収入源を確保しておけば、万が一の時でも、対応するための余地をもたらしてくれる。挫折によるショックが和らぐし、より時間をかけて、ほかの選択肢を天秤にかけられるからだ。パニックに陥ったまま、キャリアの決断を下さずに済む。
従来のような雇用形態で働き続けるとしても、別の収入源があれば、単一の雇用主に自分の未来を左右されるリスクを軽減することができるだろう。


