国内

2026.07.29 17:00

ispaceが三菱重工業H3ロケットを選定、月着陸機「ULTRA」を2028年打ち上げ

(c)ispace

また、H3の打ち上げ回数に関して問われると、「H3は年6回の打ち上げを目指しているが、それをいかに増やしていくかが今後の課題ではある」とし、「(本契約によって)打ち上げスロット(特定の時間枠)を確保しやすくなる」と述べた。

advertisement

新ランダー「ULTRA」とスターシップ活用

NASAは今年3月、各民間企業の開発状況に合わせて、アルテミス計画における商業月輸送プログラム「CLPS」の契約とスケジュールを再構築するとともに強化し、民間機による月面着陸を2028年までの3年間で21回実施する方針を掲げた。しかし、ispaceのM3は同社の独自ミッションであり、これには含まれない。

また、ispaceは7月15日、これまでにタッグを組んできた米国のドレイパー社と、旧CLPSにおけるミッション契約(CP-12)の解消を発表したが、今後は同社の米国子会社である「ispace-U.S.(コロラド州)」などを通じて、新CLPSの枠組みにおいてNASAとプロバイダー契約を交わすことが期待されている。

ispaceの「モバイル・カーゴ・システム」のイメージ。スペースXのスターシップに搭載予定。(c)ispace
ispaceの「モバイル・カーゴ・システム」のイメージ。スペースXのスターシップに搭載予定。(c)ispace

新ランダー「ULTRA」を軸としたこれらのミッションと並行して、ispaceは7月8日にスペースXと契約を締結し、同社の超大型宇宙輸送機「スターシップ」のペイロード搭載枠500kgを購入し、月輸送サービスの提供を開始することを発表した。

advertisement

このプロジェクトでは、ispaceが新開発するローバー型の「モバイル・カーゴ・システム」に、顧客からのペイロード(検査機などの荷物)を搭載し、月面に着陸したスターシップからそれらを搬出して、顧客が希望するポイントまでの「ラストワンマイル」を輸送する。スターシップのペイロードは100トン以上が予定され、このサービスの需要増が見込まれれば、ペイロード枠の増設も可能だろう。その場合ispaceは、スターシップによる月面輸送における「アジアの窓口」としての役割を果たす。

新ランダー「ULTRA」と、スターシップを活用した「モバイル・カーゴ・システム」を主力事業として、今後ispaceは、月面インフラ市場の加速度的な成長を目指すことになる。

編集=安井克至

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事