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2026.07.29 07:56

好むと好まざるとにかかわらず、組織の文化は「設計通り」に育っている

Adobe Stock

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多くのリーダーは、企業文化を「足し算」で解決すべき問題として捉えている。バリュー(行動指針)の刷新、帰属意識を高める新たな取り組み、心理的安全性に関する度重なる全社ミーティングなどがその例だ。アビ・アダムソン氏(ニュースレターおよび書籍『Culture Blooming』の著者)は、もっと耳の痛い問いから始める。クライアントから「どうすれば組織の文化を改善できるか」と尋ねられたとき、彼女が最初に返す質問は「誰のために?」だ。

これは一見単純な方向転換のようだが、プロジェクト全体の枠組みを再定義するものだ。最近の対話の中で、このコンセプトを軸にしたTEDxトーク「Who Owns Culture?(文化の所有者は誰か)」や著書を持つアダムソン氏は、明快に語った。組織の文化は、すでに設計された通りに育っているのだと。リーダーたちはこの事実に抵抗しがちだが、彼女はナイジェリアのことわざを引いてこう答える。「ある果物の種を植えておきながら、別の果物が実ることを期待することはできない」

データもこの耳の痛い現実を裏付けている。広く引用されている『MITスローン・マネジメント・レビュー』の研究において、研究者のドナルド・サルとチャールズ・サルは、大退職時代における離職の最大の要因は「有害な企業文化」であったことを明らかにした。人々が会社を辞める理由として、文化の悪影響は報酬よりも約10倍も強力な予測因子だったのだ。主な原因とみなされがちな給与は、第16位にとどまった。著者が引用した以前の推計によると、有害な文化に起因する離職により、米国の企業は年間500億ドル(約8兆2000億円)近くのコストを強いられていた。この事実は、企業文化を単なる背景音のような些事から、人材の維持・定着(リテンション)の核心戦略へと再定義するものだ。

ここに、多くのリーダーシップ論が陥る本末転倒な罠がある。一般的な本能は「搾取的」であり、人々からできる限り多くのものを引き出し、その代償として生じたダメージを特典で繕おうとする。アダムソン氏のアプローチはこれとは異なり「再生型」である。文化を建設プロジェクトではなく庭園として捉え、その核となる手法は「引き算」だ。プログラムをいくら積み重ねても、健全なエコシステムは育たない。成長を阻害しているものを剪定するのだ。

アダムソン氏には、この手法の有効性を証明する経験がある。キャリアの初期、彼女はある映画スタジオでのインターンシップの枠が役員や知人の子供たちばかりに与えられていることに不満を抱いていた。その後、彼女は18カ月の猶予を与えられ、採用プロセスの改善を任された。彼女は新たな施策を立ち上げるのではなく、求人票の記載内容を見直し、バイアスを助長する要素を排除した。たとえば、特定の大学の卒業資格といった、実力よりも特権の有無をスクリーニングするような要件を取り除いたのだ。

インクルージョンに真剣に取り組む姿勢のない人材紹介会社との契約も打ち切った。フィルターを引き算すれば、これまで過小評価されていた優秀な人材が自ずと集まってくる。彼女が退職するまでに、全従業員の約65%が再構成され、彼らはありふれた履歴書の持ち主ではなく、極めて多様なバックグラウンドを持つ人々となった。「いつもと同じ場所を探していれば、いつもと同じ結果しか得られない」と彼女は語る。

これこそが、再生型リーダーシップの好例だ。新しいバリューを継ぎ接ぎするのではなく、バイアスに満ちたシステムそのものを取り除くのだ。これは、筆者が常に実践している「引き算のステップ」である「Stop, Drop, Roll(止まる・落とす・転がす)」の流れに合致する。まず立ち止まり、バリューを掲げたポスターの文句ではなく、組織の文化が実際に何を評価しているのかについてのデータを集める。次に、フィルターや、野放しにされている問題のあるマネージャー、「これまでずっとこうしてきたから」という前例踏襲の姿勢を捨てる。そうすれば、最初に埋めようとしたポジションを遥かに超えて、その成果が複利で積み上がっていくのを目にすることになる。

剪定を行わないことによるコストは蓄積されていき、見落とされやすいからだ。アダムソン氏は、外見は健全に見えても根元から枯れかけている組織について、「車のボンネットを開けてみれば、深刻なメンテナンスが必要な状態になっている」と表現する。現状維持が心地よいのは、まさにそのシステムから恩恵を受けている人々にとってだけであり、だからこそ、真の実力主義は脅威に感じられ得る。なぜなら、実力でその席を勝ち取っていない者が誰なのかを暴き出してしまうからだ。その一方で、リーダーが最も引き留めたい優秀な人材は、静かに値踏みをしている。彼らは企業文化についてリーダーが語った言葉ではなく、自分がどう扱われたか、そしてその土壌が実際にどれほど栄養豊かであったかを記憶しているものだと、アダムソン氏は指摘する。

彼女がTEDxトークで「文化の所有者は誰か」と問いかけた意図はここにある。アダムソン氏が導き出した答えは「全員」だ。つまり、文化とはリーダーが一方的にコントロールするものではなく、育むか、さもなければ放置するかのどちらかしかないものなのだ。現状の冷え切った文化に頭を悩ませている人々にとって、心強いニュースがある。その診断結果こそが、処方箋でもあるということだ。この文化を設計したのは自分自身であり、だからこそ再設計も可能なのだ。再設計とは、見せかけだけのインクルージョン施策を上塗りすることではなく、望まない結果を生み出している構造を引き算することである。

したがって、再生を促すための問いは、アダムソン氏の問いに近いものとなる。「この文化は現在、誰のために機能しているのか。そして、自分が関わり、貢献したいと公言している人々のために機能させるには、何を排除しなければならないのか」。彼女のTEDxトーク「Who Owns Culture?」や著書『Culture Blooming』は、この問いをさらに深めるための格好の手がかりとなる。壁に新たなバリューのポスターを掲げる前に、一度じっくりと向き合う価値のある問いだ。

forbes.com 原文

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