自信を取り戻す助けに
有害な上司や絶え間ない批判、何年にもわたって正当に評価されていないという感覚は有能なプロフェッショナルでさえ自分を疑う原因となる。やがて雇用主の意見を、自分の能力を正確にとらえた評価だと思い込むようになるかもしれない。自分の意見を言うことをためらったり、自分の判断を疑ったり、あるいは挫折のたびに「自分はかつて思っていたほど有能ではない」と決めつけてしまうようになるかもしれない。
キャリアチェンジは再出発の機会となる。より健全な環境では、明確な期待や建設的なフィードバック、自分の強みを生かす機会を通じてこれまでの経験をより客観的に捉えられるようになる。意味のある仕事を任され、貢献を評価されることで不適切な環境で徐々に損なわれた自信を少しずつ回復させることができる。
人生の満足度がアップ
キャリアを変えることで新たな可能性が開けることがある。新しい仕事には新鮮な挑戦やより大きな成長の機会、自分には簡単になった役割から解放される安心感があるかもしれない。その変化は仕事への満足度だけでなく、人生全体に対する感覚にも影響を与える可能性がある。
学術誌『British Journal of Industrial Relations』に掲載された研究では、自ら望んでキャリアチェンジした人は転職後に人生の満足度が高まったと感じていることが明らかになった。満足度の上昇は転職直後が最も大きく、その後2年間で低下したことから、恩恵の一部は新たなスタートに伴う安堵感や楽観的な気持ちに起因している可能性がある。それでも、研究参加者は前の職場での最後の1年間に比べて依然として高い満足度を維持していた。
キャリアチェンジはより持続可能で有意義、あるいは長期的な目標と合致していると感じる仕事に移る場合、特に有益だろう。
真の問題に対処しているか見極めを
キャリアチェンジは健康やウェルビーイングを改善する可能性があるが、それは問題を引き起こしている状況に対処できる場合に限られる。キャリアチェンジする前に、問題が仕事そのものにあるのか、それとも上司や業務量、勤務時間、雇用主、職場環境といった、より具体的な要因にあるのかを見極める必要がある。
また、転職では経済的な不安や覚えることの多さ、慣れない環境で自分の実力を証明する必要など新たなプレッシャーが生じることがある。目指すべきは単に不健全な状況から逃げることではない。より持続可能で充実感があり、自分が築きたい人生に合った仕事に移ることだ。


