北米

2026.07.29 08:00

米陸軍の155mm砲弾補充が頓挫 新設工場が主要パーツの製造に失敗、供給網問題も露呈

米東部ペンシルベニア州スクラントンにあるスクラントン陸軍弾薬工場で、155mm砲弾の検査が行われる様子。2023年4月12日撮影(Hannah Beier/Getty Images)

今日の155mm砲弾は第一次大戦当時の砲弾から格段に進化している。構造自体はかなり単純なものの、製造工程は複雑だ。155mm砲弾1発を製造するには、油圧鍛造プレス、CNC旋盤、精密な熱処理装置など特殊な工作機械が必要になる。生産の遅れを招いている要因のひとつは、既存の生産設備が老朽化している一方で、新たに導入する設備は実績がなく、厳密な調整も要するためだ。

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GDOTSのメスキート工場の場合、米陸軍当局と同社がかなりのリスクがあることを承知のうえで、米軍の厳格な仕様を満たすか検証されていない生産機械を購入し、設置した。さらに、1958年に採用された旧式のM107砲弾向けに設計された生産設備を改造して、はるかに高い性能基準が求められる現行のM795砲弾の弾殻を製造することも試みた。

新たに導入した高度な自動化システムも鍛造・金属部品ラインの全工程でうまく機能せず、技術的なトラブルが相次いだ。その結果、契約で定められた仕様を満たす鋼鉄製弾殻を納入することができなかった。

監察総監室の報告書によると、メスキート工場は操業開始から約2年経過した時点でも、規格を満たす金属製弾殻を1個も出荷できていなかった。さらに昨年夏には、問題が解決可能かどうかを米陸軍が評価するため、約8カ月間の操業停止を命じられた。

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別の新工場も着工

メスキート工場の問題がいまだ完全には解決されていない一方で、米陸軍は今月、中西部アイオワ州にあるアイオワ陸軍弾薬工場で155mm砲弾の新たな生産施設を着工した。式典には、地元自治体の関係者やアイオワ州のキム・レイノルズ知事らも出席した。

「フューチャー・アーティレリー・コンプレックス(FAC)」と名づけられたこの施設は、米陸軍の砲弾生産基盤を拡張・近代化する巨額の計画の一環で建設されている。FACは、第二次世界大戦時代にさかのぼるM795砲弾生産ラインを置き換えるものになる。この既存ラインは改修を重ねながら80年にわたり操業してきたが、運用寿命が近づいている。

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翻訳・編集=江戸伸禎

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