起業家

2026.07.28 16:24

多くの創業者が会社を売却しようとするまで見落としている「ビジネス資産」

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私自身も創業者であり、創業者の支援も行っている。親しい友人の何人かも創業者だ。そして私たちは皆、顧客に愛される素晴らしい製品やサービスを提供する、成長を重視した組織の構築に重点を置く傾向がある。しかし、私たちの何人かが企業を買収しようとした際、そうしたビジネス資産も重要ではあるものの、組織が実際にどのように機能しているかという、それほど華やかではない土台ほど重要ではないことに気付いた。

これを住宅の購入に例えて考えてみてほしい。不動産仲介業者が美しい家を紹介してくれたとする。庭は素晴らしく、設備も充実している。外観も抜群だ。近隣は静かで親しみやすい。あなたは「これだ」と思う。しかし、玄関を入った瞬間から、機能的に調和が乱れているあらゆる部分が目につき始める。キッチンは調理を考慮して設計されておらず、浴室のレイアウトは話にならないほど狭い。確かに外見は素晴らしいが、多額の追加資金や多大な労力を注ぎ込まなければ、実用には耐えないのだ。

住宅の購入者なら、より可能性のある家を探すだろう。企業の買い手も同様だ。組織のシステム、書類、財務管理が円滑に機能していないと分かれば、彼らは次の候補へと移ってしまう。

私の知人であるキャリー・カーペンは、こうした状況を何度も目にしてきた。エグジット・アドバイザーとして、彼女は企業をより魅力的に見せる方法について定期的にアドバイスを行っている。実際、彼女は今年、自身初となる企業の買収を行った際、自らの戦略を実地で検証した。買い手としての彼女は、派手さや手元の資金を求めたわけではない。それどころか、彼女が求めたのは機能性だった。

彼女の買収の話を聞いたとき、私は創業者が将来の買い手にとってより魅力的になるよう、自社のオペレーションをどう磨き込めるかについて話を聞くことにした。彼女はいくつかの重要な提案を共有してくれた。特に今後数年以内にエグジットを計画しているなら、伝える価値があると感じている。

1. 自分がいなくても回る体制を築く

自社を1週間離れても、会社は破綻せずに機能し続けられるだろうか。2週間ならどうか。3カ月ならどうか。もし確信が持てないなら、あなたはビジネスを所有しているのではなく、仕事を所有しているにすぎない。

本当に価値のある企業は、創業者が緊急事態に見舞われて離脱せざるを得なくなったとしても、自律的に機能する。これは、適切な人材が適切なトレーニングを受け、適切なツールを用いて適切なプロセスを実行するための適切なチームが存在することを意味する。要するに、正しく行うということだ。

カーペンは産休を取得するたびに、この実践を行った。組織のプロセスやシステムが自分に依存しないようにし、チームのメンバーに戦略的なクロストレーニングを施した。要するに、自分の不在がボトルネックにならないよう、彼女は自らを方程式から外していったのだ。

投資家にとって、創業者の記憶や判断だけに依存しない企業は宝の山だ。例えば、私の友人であるジャスティン・ドナルドは、自身のポッドキャストであるThe Lifestyle Investor配信回でこのことについて語っている。ジャスティンは投資家の視点から、エグジットとは単にビジネスを売却することではなく、ビジネスオーナーに依存することなくビジネスが円滑に機能し続ける状態を確保することだと強調した。したがって、自分自身がビジネスの主な燃料源とならないために、組織に何が必要なのかを考え始めるべきだ。

2. 独自のシステムを多数構築したいという衝動を抑える

独自のAIベースのシステムを構築できる現代において、独自のシステムを数多く開発したくなるかもしれない。そうしたシステムは見栄えが良いかもしれないが、通常は維持費が高くつく。さらに、膨大なメンテナンスの手間がかかることもある。

社内ソフトはすべて自社でカスタム開発したと言うのは格好良く聞こえるかもしれない。しかし、それは罠になり得る。カーペンは、創業者たちが自分やチームが常に手直しをしなければならないようなツールを構築する様子を見てきた。さらに、そうしたツールは他のソフトウェアやシステムと常に連携できるわけではないため、情報のサイロ化を招くことになる。

買い手は、その独自システムが時間と資金を浪費するブラックホールになり得ることを理解している。これ以上システムを構築する前に、それが本当に必要なのかをよく考えるべきだ。それは本当に利益をもたらすのだろうか。それとも、チームは業務を遂行するために同じくらい(あるいはそれ以上に)苦労することになるのだろうか。

3. 人材を優秀なオペレーターとして育成する

当然ながら、オペレーションが健全な組織であっても、勝手に機能するわけではない。だからこそ、従業員がそれぞれの役割において効率的かつ効果的に機能できるよう、人材育成に資金を投じる必要がある。特に、彼らが買収後も会社にとどまる準備ができている場合、買い手にとって強力なアピールポイントとなる。

カーペンの場合、彼女が買収したビジネスの運営が極めて優れていたため、創業者の雇用を継続し、さらには株式と発言権まで提供した。創業者は株式の提供を伴うその取引を歓迎し、残留することに同意した。

売却後に会社に残る予定がないとしても、整然と機能する組織を構築できるよう、従業員を訓練することはできる。忘れてはならないのは、ビジネスを売却するとき、あなたは人材も新たな所有者に引き継いでいるということだ。そして、従業員がその職務に最も適した人材であることが明らかであれば、買収後の彼らの処遇もより良いものになる。

4. 今すぐ帳簿を整える

カーペンは、エグジットの失敗がこれほど多いことに驚いてはいない。かなりの規模を持ち、他の面では成功している企業でさえ、オペレーションや財務に関する書類が整理されていない状態で取引の場に臨むのを目にしてきたからだ。

今こそ、書類の管理を徹底すべき時だ。バックオフィスの書類が整理されていない場合は、すぐに改善することだ。早く取り組めば取り組むほど、見込み買い手を感動させることが容易になる。結局のところ、買い手の目から見れば、正確なデータを提示できないビジネスには、再現性のあるプロセスも存在しない可能性が高い。その結果、将来的なリスクの懸念が生じるため、彼らにとっての価値は低下してしまうのだ。

日々の多忙な業務の中で、企業のブランディング、マーケティング、そして営業活動にばかり気を取られてしまうこともある。しかし、次のステップへと進む時期が来たとき、自社のオペレーションが何よりも重要になるかもしれないということを忘れてはならない。今年、組織のプロセスを整えることが、将来的に魅力的な買収提案を獲得することにつながるはずだ。

forbes.com 原文

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