水は、他のほぼすべての物事が成功し得るかどうかを左右する要因へと、静かに変わってきた。
長年にわたり、私の仕事は食料システム、再生型コミュニティ、統合的エコロジー、そしてリーダーや若者のエンパワーメントを中心に展開してきた。しかし、共同キュレーターや、科学者、起業家、諸機関、チェンジメーカーからなる素晴らしいチームと共に「ヴェネツィア・クライメート・ウィーク」の立ち上げに取り組む中で、私はある同じ事実に気づき続けた。
食料、医療、都市、教育、経済開発など、どのようなテーマから議論が始まろうとも、会話は決まって最終的に「水」へと戻っていくのだ。
それは単に、水がますます希少になっているからではない。水が、他のほぼすべての物事が成功し得るかどうかを左右する要因へと、静かに変わってきたからだ。
この直感は、「世界の水破産(Global Water Bankruptcy)」レポートが提示したグローバルな水破産の枠組みに出会ったことで、さらに確信へと変わった。国連大学水・環境・保健研究所(UNU-INWEH)の所長であり、2026年ストックホルム水賞の受賞者でもあるカヴェ・マダニは、同レポートの中で、シンプルながらも深刻な主張を展開している。世界の大半の地域において、私たちはもはや一時的な水危機に直面しているのではない。私たちは水文学的な身の丈を超えた生活を送っており、再生可能な水資源だけでなく、そもそも水安全保障を可能にしている自然資本(帯水層、湿地、氷河、そして健全な生態系)をも切り崩して生活しているのだ。
これは単なる科学的な新定義にとどまらない。リーダーシップにおける新たな思考法を提示している。
課題がもはや「危機からの回復」ではなく、「恒久的に変化した状況下での活動方法の習得」であるならば、レジリエンス(回復力・適応力)の担保をサステナビリティ担当部門だけに任せておくわけにはいかない。それはリーダーシップにおける規律そのものとなり、組織がどのようにリスクを評価し、パートナーシップを構築し、資源を配分し、長期的な価値を創出していくかを方向づけるものとなる。
振り返ると、ヴェネツィア・クライメート・ウィークは私の水に対する理解を深めただけでなく、これからの時代にすべてのリーダーが自問すべき問いそのものを変えたのだと実感している。
リーダーが知っておくべき5つの教訓を以下に紹介する。
1. 緊急事態を管理するのをやめ、恒久的な移行を主導し始める必要がある
先述の通り、ヴェネツィアで最も強く印象に残ったことの一つは、食料、都市、医療、教育など、いかなるテーマであっても、すべての対話が水へと行き着いた点だ。それは人々が次の緊急事態について話していたからではない。かつて「異常」とされていた事態が、今や「新たな日常(ニューノーマル)」になりつつあると気づき始めたからである。
長年、リーダーは「回復」に重点を置いてきた。危機に対応し、状況を元通りにし、前進することだ。しかし、世界的な水の破産という考え方は、多くの場所において、もはや立ち戻るべき「以前の日常」は存在しないことを示している。これは、リーダーが果たすべき役割を変える。いまや私たちの仕事は、混乱に対処することだけではない。水不足があらゆる重要な意思決定を形づくる世界に、組織が適応できるよう導くことなのである。
2. 水は単なる環境問題ではなく、リーダーシップの課題である
今なお散見される誤解の一つに、水問題はサステナビリティ部門だけが関与すべき事項であるという考え方がある。しかし実際には、あらゆる非営利組織が、その活動目的を問わず、すでに水安全保障の影響を受けている。
教育、医療、移住、地域開発、あるいは食料システムなど、どのような分野に従事していようとも、私たちのプログラムはそれらを支える自然システムの健全性に依存している。水は単なる環境課題の一つではない。リーダーが投資、パートナーシップ、リスク、そして長期的なインパクトを評価するための、極めて重要なレンズとなっているのだ。
3. 水を可能にするシステムを守らなければならない
長年にわたり再生型の食料システムに携わる中で学んだのは、私たちはしばしば、水が実際にどこから生まれているのかを十分に考慮せずに、水を管理しようとするという点だ。健全な土壌、湿地、森林、そして機能している生態系は、単なる環境資産ではない。それらは水を循環させ続けるシステムそのものである。これらが破壊されれば、下流でのあらゆる投資はコストがかさみ、効果は低下する。非営利組織のリーダーにとって、自然資源の保護はもはや単なる環境保全ではない。それはコミュニティ、人々の暮らし、そして未来の発展を守るためのレジリエンス戦略なのである。
4. 水が、これまで欠けていたパートナーシップを創出する
ヴェネツィア・クライメート・ウィークで私が最も鼓舞されたのは、特定の登壇者や発表ではない。普段であれば協働することのない人々が、共通の課題のもとに一堂に会し始めた様子を目にしたことだった。
科学者、起業家、慈善活動家、市長、教育者、そして市民社会のグループ。そのすべてが、水を通じて、普段は分断されている個々の優先事項を統合する道を見出した。このことは、私が日々確信を強めているある真理を示している。すなわち、最大の変革をもたらす組織とは、これまでの枠組みを超えて進んで協働関係を築く組織であるということだ。水は、異なる利害関係やアジェンダを一致させることができる、数少ないテーマの一つになりつつある。
5. 現代のリーダーシップとは「スチュワードシップ(信託責任)」である
世界の水破産という概念は、修復不可能な生態系の喪失という厳しい現実に直面させるため、不安を抱かせるかもしれない。しかし、これを絶望の理由と捉えるべきではない。むしろ、新たな形のリーダーシップを実践する好機として捉えている。
スチュワードシップとは、目先の成果や年次報告書にとどまらない視野を持つことを意味する。それは、再生と適応のバランスを取り、自然の限界を認識しながらも人々に投資を行い、単に今日の問題を解決するだけでなく、将来の世代に資する選択を行うことである。
水は、未来がすでに展開している場所である。問いはもはや、リーダーが適応を迫られるかどうかではない。誰がその移行を主導するのかである。



