私の仕事は、この1年間で、それ以前の5年間を合わせた以上に変化した。その大半を、私が望んだわけではない。
BriteCoを立ち上げてから10年近くが経ち、会社はかつてないほど強固で持続可能な組織へと成長した。以前なら当然のように私のデスクに回ってきた仕事、例えばカスタマーサクセスや宝飾業者との関係構築、コンプライアンス、リスク管理などは、今ではそれぞれ専門のチームが管理している。そして彼らは、私がその場にいなくても重要な意思決定を下している。
成長を測るあらゆる重要な指標において、これこそが目指すべきゴールである。しかし、それと同時に奇妙な感覚も覚える。
日々の実務への関与が減り、創業期に活力をもたらしてくれた、あの切迫感や即時性も失われた。多くの創業者が同じような経験をしていると思うが、それを口にすることはない。「感謝が足りない」と思われる可能性があるからだ。何年もかけて会社を築き上げてきたのだから、その結果に対して不満を漏らすのは間違っているように感じられるのだ。
私はむしろ、それを声に出して言いたい。会社が成長していく姿を誇りに思う一方で、かつての姿を懐かしく、恋しく思う部分もある。この2つの感情は、同時に抱くことができるのだ。
「関与の減少」は、企業の持続可能性の代償
創業者がすべてを管理している会社は脆弱だ。私は保険業界の性質上、この事実を人よりも早く学ぶことになった。当社は51の法域で認可を得ている。コンプライアンスプログラムがCEOのインボックスを経由して進められるようでは、それ自体がリスクになる。アンダーライティング(引き受け業務)や保険金請求、パートナー関係についても同様だ。持続可能な会社を築くということは、自分よりも優れたスキルを持つ人々に仕事を委ねることを意味していた。
この最後の点こそ、多くの創業者が認めるのに苦労する部分だ。私の心に強く残っているのが、営業の例である。長年、当社の営業モデルは「創業者主導」だった。そうせざるを得なかったからだ。私が自らピッチを行い、他の40もの業務の合間を縫って営業活動を行っていた。しかし最終的に、極めて優秀なフルタイムの営業プロフェッショナルを採用した。その人物は、毎日、一日中営業に専念できる。私が自ら営業バッグを抱えていた頃よりも、現在のほうが会社の売上は好調だ。
初期の段階で私が日々の実務に深く関わっていたことは、小さな会社の特徴であったが、同時に成長の限界(天井)でもあったのだ。
かつての自分の役割を恋しく思ってもいい
創業者は「権限委譲」をスキルとして頻繁に語るが、それがもたらす「喪失感」について語ることはほとんどない。
初期の頃、私はすべてのことを把握していた。保険契約の細かな特約から、宝飾店との関係、深刻化したすべての顧客トラブルまで、すべてだ。私は家業が宝飾店で3代目にあたり、この会社を立ち上げた理由の一部もそこにある。日々問題に寄り添っていたため、小売店の店頭でジュエリー保険がいかに形骸化し、機能していないかを痛感していたのだ。
会社が成熟すると、その「現場との近さ」を手放す代わりに、より価値は高いが直接手を下さない役割を手に入れることになる。実務に直接触れる立場から、実務を動かすシステムを設計する立場へと移行するのだ。これは正しい取引だが、自分が本来やりたかった仕事を失いつつあるように感じられることもある。そうではないふりをしても、優れたリーダーになれるわけではない。その現実を無視することは、死角を生む原因になり得る。
だからこそ、その感情を受け入れよう。他の創業者や自社のチームに対して「初期の仕事が恋しい」と声に出して言うことで、その感情の重さは和らぐ。それは個人的な後ろめたさではなくなり、自分が作ったものが健全に成長し、自分自身の手を離れていくという、通常の段階なのだと認識する余裕が生まれる。
意図的に役割を再設計する
この段階で創業者が犯しがちな過ちは、新しい役割をただ成り行き任せに受け入れてしまうことだ。かつての実務が消え去り、それに代わる明確な仕事が用意されないと、創業者たちは影響力も達成感も感じられない、会議と監督業務の曖昧なルーティンへと流されていくことになる。
より良いアプローチは、自分の仕事を一つのプロダクトのように扱い、再設計することだ。現在、会社は創業者の力をどこで最も必要としているだろうか。私の場合、それは資金調達、新しい製品ライン、投資家対応、および誤った判断をした場合の損失が最も大きい一部の重要な意思決定である。これは創業2年目の仕事とはまったく異なるが、新しく採用する他のポジションと同じように、明確な意図を持って設計すべき役割なのだ。
だからといって、完全に現場から離れなければならないわけではない。ビジネスの一部を、自分が身近に居続ける領域として選ぶとよい。それによって判断力が研ぎ澄まされ、会社がなぜ存在するのかを思い出すことができるからだ。
あなたが懐かしく思うかつての仕事が戻ってくることはない。しかしそれは、あなたが強固な組織を築き上げた証拠でもある。次のバージョンの役割をデザインするのはあなた自身だ。だからこそ、強い意志を持ってそれを設計してほしい。



