経営・戦略

2026.07.27 09:16

優秀な営業人材がいるのに成果が出ない理由

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多くの営業リーダーは、採用に頭を悩ませているわけではない。実際、彼らは営業での成功を伝統的に予測してきた資質を持つ人材を見抜くことに、驚くほど長けている。技術的な知識があり、説得力に富み、競争心の強い人材を採用しているのだ。こうした営業担当者は業界を熟知し、優れたコミュニケーション能力を持ち、勝利への強い意欲を備えている。しかし、多くの組織がもどかしい現実に直面している。チームに才能豊かな人材が揃っているにもかかわらず、営業業績が本来のポテンシャルに達していないのだ。問題は「誰を採用するか」ではなく、「その後に何が起きるか」にある。

今日の営業チームを築き上げた営業担当者像

ザ・ブルックス・グループの筆者の調査チームは、製造、ライフサイエンス、ヘルスケア業界の営業担当者2100人超を対象に、行動特性、動機づけの原動力、営業スキルを測定した評価結果を分析した。その結果、これら3分野すべてにおいて、営業担当者の77%がDISC(主導性[D]、感化性[I]、堅実性[S]、慎重性[C])行動特性のうち「感化性(Influence)が高い」と評価されることがわかった。これは理にかなっている。人と話す際に気後れせず、自信を持てることは、営業職にとって極めて重要だからだ。

動機づけの原動力をDISC行動特性とあわせて分析すると、こうした営業担当者のより完全な人物像が見えてくる。製造、産業流通、ライフサイエンスなどの業界では、企業は似たようなプロファイルを持つ営業人材を採用する傾向がある。

• 技術または製品に関する強い専門知識

• 高い自信と説得力

• 競争心と野心

• 労力に対するリターンと個人としての報酬を最大化することへの関心

これらは営業にとって価値があり、不可欠な特性だといえるだろう。しかし、個人が強みのある領域に傾くとき、潜在的な弱みのある領域からは離れることになる。今回の分析では、対人対応、人間志向、柔軟性に強みを持つ営業担当者は、組織化、分析、プロセス遵守に自然に向かう傾向が低いことがわかった。機転が利き、主導的で、客観的であることに重きを置く一方で、協調性、忍耐力、好奇心、構造化からは離れがちになる。

企業が技術的に有能で、意欲の高い営業担当者の採用に注力するとき、現代の買い手が最も重視する能力を見落としがちである。すなわち、好奇心、忍耐力、信頼性、そして顧客中心の思考である。

その結果、製品を非常にうまく説明できる有能な人材で構成された営業組織が生まれる一方で、解決策を提示する前に顧客の事業や業務上の課題を十分に理解することには苦戦する。彼らは営業志向ではあるが、必ずしも顧客志向ではない。

「信頼されるアドバイザー」は何が違うのか

多くの組織は、自社の営業担当者に信頼されるアドバイザーになってほしいと言う。しかし、信頼されるアドバイザーになることは、単に関係構築や業界知識の問題ではない。顧客との関わり方において、根本的に異なるアプローチが求められる。

従来型の営業担当者は、多くの場合、「売ること」を目的に顧客との会話に臨む。これに対し、信頼されるアドバイザーは、「関心を寄せること」と「手助けしたいという願望」を持って対話に臨む。顧客はその違いを瞬時に見抜くものだ。

営業担当者が真の好奇心を示し、思慮深い質問を投げかけ、解決策を提示する前に顧客の状況を理解しようとすると、信頼は自然に育まれる。

課題は、多くの営業担当者がスピード、行動、説得によって動き、評価されるようになっており、立ち止まって顧客の要望やニーズを診断することに向いていない点にある。しかし今日の買い手は、自分たちを理解するために時間をかける相手をますます評価するようになっている。

営業リーダーに突きつけられるAIの警鐘

人工知能(AI)は、顧客とどう関わるかという課題をさらに差し迫ったものにしている。買い手は今、かつてないほど多くの情報にアクセスできる。営業担当者と話す前に、製品を調べ、ベンダーを比較し、ソリューションを評価し、候補リストを作成できるのだ。この環境では、製品知識だけではもはや差別化要因にならない。営業担当者の価値は、よりプロセスの「上流」へと移っている。

営業担当者は、買い手が調査を始める前に機会を見つけなければならない。競合他社より先に、市場のきっかけ、顧客の課題、業界トレンド、組織の優先事項を理解すべきである。

戦略的な新規開拓(プロスペクティング)は、量よりも洞察が重要になる。営業担当者はシグナルを読み取り、より早い段階で関与し、購買プロセスが正式に始まる前に価値を生み出すことを学ばなければならない。

それはAIが容易に置き換えられるものではない。しかし、多くの営業担当者が教わってこなかったスキルでもある。

AIは代替ではなくツールである

営業リーダーがこうしたギャップに気づくと、別の人材を探そうとするのが自然な反応になりがちだ。だが、それはたいてい誤った答えである。こうした営業担当者を成功に導いてきた強みは、今も重要だ。技術的専門性は重要である。意欲も重要である。説得力も重要である。

機会は、そうした強みを置き換えることではない。それらのバランスを取ることにある。組織は、営業担当者が往々にして不足しがちな補完的能力を伸ばせるよう支援する必要がある。

• 顧客への好奇心

• コンサルティング型の質問力

• 戦略的リサーチ

• プロセスを守る規律

• 機会を診断する力

• 長期的な関係構築

これは、ばらばらの研修モジュールや単発のスキルワークショップで実現できるものではない。買い手のジャーニー全体を通じて、こうした行動を一貫して適用する方法を営業担当者に教える、顧客中心の営業プロセスが必要である。

より完成度の高い営業担当者を育てる

最も高い成果を上げる営業組織は、従来の営業上の強みを捨てているわけではない。生来の能力と、後天的に開発される能力のバランスを取ることで、それらを拡張している。

目標は、意欲の低い営業担当者をつくることではない。より完成度の高い営業担当者をつくることだ。技術的専門性と好奇心、説得力と傾聴、自信と共感、緊急性と規律を組み合わせられる営業担当者である。

組織がその転換を遂げるとき、営業成果が向上するだけではない。AIが生成する候補リストや競合評価が始まるはるか前から、顧客が積極的に求める信頼されるアドバイザーを生み出すことになる。そして今日の営業環境において、それこそが営業チームが持ち得る最も重要な競争優位なのかもしれない。

forbes.com 原文

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