色鮮やかで歴史的なワールドカップのハーフタイムショーで、K-POP界で旋風を巻き起こすBTSが、共同ヘッドライナーを務めるシャキーラ、ジャスティン・ビーバー、マドンナとともにステージに登場。超満員のメットライフ・スタジアムに集まった8万人以上のファンの前で、あの代表曲を披露した。
全員が真っ赤な衣装に身を包んだ、SUGA、J-HOPE、V、JUNG KOOK、RM、JIMIN、JINの7人からなる、数々の記録を塗り替えてきたグループが登場したのは、マドンナがハーフタイムショーの幕を開けた直後だった。ここまでの試合は、スペインとアルゼンチンの双方が譲らず、前半を無得点で終えるという、やや膠着した展開となっていた。そのため、両チームが作戦を練り直すなか、このハーフタイムショーは格好の息抜きとなった。
マドンナは、ブラジルのサッカー界のスターであるロナウジーニョ・ガウショと、クリスティアーノ(・ロナウド)が台頭する前の「元祖」ロナウドことロナウド・ルイス・ナザリオ・デ・リマをステージに呼び寄せた。
ショー全体の時間はわずか11分と過密だったため、彼女のステージはすぐさま、グスターボ・ドゥダメル指揮によるニューヨーク・フィルハーモニックとベネズエラのシモン・ボリバル交響楽団の演奏へと引き継がれ、バックバンドにはあのマペッツも加わった。
そして、ブルーのスーツをまとったオーケストラの合間からJUNG KOOKが飛び出すと、彼らの2020年のヒット曲「Dynamite」のおなじみのイントロが響き渡った。最新アルバムと同名の完売したワールドツアー「ARIRANG」の真っ只中にあるグループが、今回のショーでどの曲を披露するのかについては多くの憶測が飛び交っていた。最終的に彼らが選んだのは「Dynamite」だったが、全編英語で歌いやすく、観客の多くが一緒に口ずさんでいたことを考えれば、それは納得の選択といえる。
歴史的な観点からも、この選曲は非常に特別な意味を持つ。「Dynamite」は、今回のワールドカップの開催地である米国におけるグループ初の全米1位シングルであり、BTSが初めてグラミー賞にノミネートされる(K-POPグループとしても史上初)きっかけとなった楽曲でもあるからだ。
最優秀ポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス部門へのノミネートは、最終的に受賞には至らなかったものの、欧米の音楽業界がK-POPを商業的に認める上での大きな転換点となった。
FORBES | ハンナ・アブラハム
グラミー賞に新設された部門がK-POPのすべてをどう変え得るか
彼らの軌跡を追ってきた人々にとって、それは現実とは思えない光景だった。わずか3大会前のワールドカップの時期には、韓国の会場で数百人のファンを前にパフォーマンスを行っていた7人が、今や全世界が見守るなか、ニュージャージー州にある収容人数8万2500人のスタジアムのステージに立っているのだ。
今回のショーがFIFAワールドカップ史上初のハーフタイムショーであることを考えれば、この出演は、彼らの輝かしい功績に加わる、さらなる新たな金字塔となった。



