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キャリア

2026.08.07 11:00

労働者の64%が「意図的に手を抜く」実態、自分の価値を正しく評価させるには?

stock.adobe.com

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仕事を早く終えるとかつては達成感のようなものがあった。だが現在、多くの労働者にとってそれは罠のように感じられている。Software Finder(ソフトウェア・ファインダー)がフルタイムで働く米国の労働者1003人を対象に今年行った調査によると、半数を超える64%が仕事をあまりに早く終えないよう意図的にペースを落としたことがあると答えている。それは怠惰からではなく、自己防衛のためだ。仕事を素早く完了するともっと余力があるというサインになりがちで、組織はそうした従業員の給与や評価を上げたり柔軟な働き方を提供したりするのではなく、さらに多くの仕事を課す傾向がある。

この悪循環は「生産性の罠」と呼ばれる。この記事ではなぜ多くの労働者が仕事のペースを速めるのではなく遅らせることを選んでいるのか、そしてそうした行為に対して何ができるのかを説明する。

評価されるのは成果より「忙しさ」

多くの職場では今も測定しにくいものより目につく要素が重視されている。オンラインステータスや迅速な返信、机に向かっている時間、予定で埋まっているスケジュール、頻繁な現状報告は実際の仕事の質や影響についてほとんど何も示していなくても生産的に見える。

こうした状況がなぜ続いているのか、研究が裏づけている。学術誌『Human Relations』に掲載された研究では、目標設定や綿密な監視といった業績管理の慣行は従業員が感じる業務負荷を強める可能性があることが明らかになった。その負担の増大はプレゼンティーイズムの増加と関連している。プレゼンティーイズムとは仕事をこなしているように見せるために体調が悪くても出社し続けることだ。成果よりも活動量の方が測りやすい環境では労働者は活動量を最大化することを学ぶ。

仕事を早く終えることの落とし穴

この傾向は特定の職場や業界に限ったものではない。学術誌『Work』に掲載されたシステマティック・レビューでは、研究者が労働強化と呼ぶ現象について2823の記録を精査し、74件の量的研究を分析した。その結果、業務量の増加や長時間労働、時間的プレッシャーと、従業員への悪影響との間に一貫した関連性が確認された。

研究は有能な従業員が全員、追加の業務で首が回らなくなると主張しているわけではない。業務量の増加と過度な期待は単なる個人の不満ではなく、よく研究されている職場上の問題であることを示している。

この循環はたいてい次のように進む。ある従業員がプロジェクトを予定より早く終える。上司はその従業員の余力に気づき、さらに仕事を割り当てる。その仕事量は1回限りの例外ではなく新しい常態になる。従業員がその成果アップに見合う昇給や昇進、あるいは単なる評価さえ得ることはほとんどない。仕事を次々とうまくこなすと、仕事を素早く片付けることに対する報酬はさらなる仕事になる。

次ページ > 職場での監視が問題を悪化させることも

翻訳=溝口慈子

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