宇宙

2026.07.25 19:45

スターシップが無傷のまま帰還、次回は上段シップの「タワーキャッチ」を実施

(c)SpaceX

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日本時間7月25日、スペースXの超大型宇宙輸送機「スターシップ」の飛行テストが行われた。今回は同機13回目の飛行テストであり、完全刷新されたV3仕様の2回目のフライトとなった。

このテストでは、ブースター(第1段)の海上着水、新型のスターリンク衛星20基の軌道上リリース、軌道上でのラプターエンジン1基の再始動、シップ(第2段)の海上着水などが予定されたが、そのすべてに成功。シップは地球を約半周したあと、インド洋の予定ポイントへ正確に軟着水した。

6月にナスダックへのIPO(新規株式公開)を果たしたスペースXは、莫大な資金を獲得したものの、このテストの時点でその株価は公開価格135円を下回る状態にある。また、8月4日には初の決算報告会(第2四半期)が予定されているが、今回の飛行テストの成功は、これらの金融イベントにも大きく影響しそうだ。

軌道上テストのすべてに成功

上昇するスターシップ。新仕様のスターシップにはラプターエンジンをカバーする外部ヒートシールドがなく、エンジンがむき出しのまま搭載される (c)SpaceX
上昇するスターシップ。新仕様のスターシップにはラプターエンジンをカバーする外部ヒートシールドがなく、エンジンがむき出しのまま搭載される (c)SpaceX

米中部時間の24日5時51分、33基すべてのエンジンの点火に成功したスターシップは、スペースXの私設射場「スターベース」(テキサス州)から打ち上げられた。打ち上げから2分21秒後にはブースターの切り離しに成功。6分40秒後には5基のラプターを再点火し、テキサス沖のメキシコ湾海上に予定通り着水した。ただし、一部エンジンの再点火に失敗したため、予定より激しい着水となった。

降下するブースター。地表には射場に残る白い噴煙が見える (c)SpaceX
降下するブースター。地表には射場に残る白い噴煙が見える (c)SpaceX

打ち上げから16分後、シップの機体側面にあるハッチが開くと、スターリンクV3衛星のリリースが開始され、11分間で20基が軌道上に放出された。これらの衛星は無線周波数とレーザーを使用して、軌道上にある既存のスターリンクと通信を確立。南アフリカ地上局を介し、シップからテレメトリデータをダウンロードすることにも成功した。また、6基のスターリンク衛星には特殊カメラが搭載され、並行して航行するシップの耐熱シールドを、軌道上でスキャンすることにも初めて試みた。

シップの機体側面に開いたハッチから、スターリンクV3衛星がリリース (c)SpaceX
シップの機体側面に開いたハッチから、スターリンクV3衛星がリリース (c)SpaceX

これまでのテストではダミー衛星が使用されてきたが、実際に稼働するスターリンク衛星が軌道上にリリースされたのは今回がはじめて。この実証によって、既存機よりも大型の新型スターリンク衛星V3によるコンステレーション拡大に、今後大きな進捗がもたらされるはずだ。

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編集=安井克至

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