宇宙

2026.07.25 19:45

スターシップが無傷のまま帰還、次回は上段シップの「タワーキャッチ」を実施

(c)SpaceX

スターシップが長期間にわたって飛行テストを繰り返している理由のひとつとして、耐熱シールドの実証試験が挙げられる。スペースXではすでに再利用機であるクルードラゴンを実運用しているが、その再打ち上げには数ヵ月のメンテナンス期間が必要だ。しかし、帰還から数時間後の再打ち上げを目指すスターシップの場合、完全メンテナンスフリーの、かつてなく強靭な耐熱シールドが不可欠となる。今回の飛行テストでは、その運用に目途が立ったといえるだろう。

advertisement

着水後、ドローンが映し出した映像を見るかぎり、機体には重大な損傷は確認できなかった。帰還後の機体が爆発せず、そのままの形で観察できたことは、スターリンク衛星のスキャンデータとともに、非常に価値のある実証サンプルとなる。

今年度中にはテスラと合併?

今回の飛行テストは、6月に実施されたスペースXのIPO後、初のフライトとなった。市場最大といわれたそのIPOでは、市場で売買できる浮遊株を極端に抑えるなど、公開後の株価下落と空売りに対する策が講じられてきた。しかし、段階的なロックアップ解除などにともない株価は徐々に値を下げ、、今回の飛行テストが行われた時点では、公開価格の1株135ドルを下回り、115ドルまで下落(約15%)していた。

ロックアップ解除は2027年6月まで続く。その間、急速にペースが早まりつつある飛行テストの成否と相まって、おそらくSPCX株は今後も高いボラティリティ(価格変動性)を示すと予想される。SPCXの株価を押し上げる要因として、S&P指数への採用が残されているが、現時点でその実施は早くとも2027年6月以降になる可能性が高い。

advertisement

今年度中にはテスラとスペースXの合併も噂され、2028年以降はファルコン9の打ち上げ予約をストップする可能性も囁かれるなど、スターシップの開発進捗だけでなく、今後いっそう同社のコーポレート戦略に注目が集まることになりそうだ。

編集=安井克至

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事