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2026.07.28 13:05

ウクライナのドローン、ロシアの富豪女性に壊滅的打撃──ロシアEC「ワイルドベリーズ」倉庫を直撃

ワイルドベリーズCEO タチアナ・キム。2026年6月撮影(hoto by Contributor/Getty Images)

2004年、産休中だった元英語教師が自宅を拠点に創業

今回の危機は、元英語教師のタチアナ・キムにとって最新の試練にすぎない。キムは2004年、28歳で産休中だった時期に同社を創業した。ドイツの電子商取引サイト、オットーから衣料品をまとめ買いしてロシアで転売する事業から始め、当初は自宅アパートを物流拠点として使っていた。2011年には、注文した服を客が試着できる受け取り拠点の設置を始めたと伝えられる。そして2014年、アマゾンのようなマーケットプレイス型を導入し、出品者(現在は8万8000超)が自社サイトを通じて販売できるようにした。

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今回の一連の攻撃が始まる前、ワイルドベリーズにとって最も劇的な年となったのは2024年だった。この年、キムの現在の元夫であるウラジスラフ・バカルチュクが武装集団を伴ってモスクワのワイルドベリーズ本社に押し入った。彼女はこれを、経営権の乗っ取りを狙った未遂事件だと説明している。この騒動で複数人が撃たれ、ワイルドベリーズの警備員2人が死亡した。

同じ2024年、キムはワイルドベリーズを広告会社ラス・アウトドア(Russ Outdoor、2011年にルパート・マードック率いるニューズ・コーポレーションが売却)と合併させ、フォーブスの報道によると、彼女が保有する99%の株式のうち約3分の1を手放した(バカルチュクの保有比率は1%だった)。

この合併取引は、アマゾン、アリババ、ソフトバンクに対抗するロシアのライバル企業を育成するというビジョンにより、ウラジーミル・プーチン大統領の承認を得た。8カ国で事業を展開するワイルドベリーズは、2025年にアフリカへの進出を発表していた。ウクライナの攻撃によりキムが配送網の再構築を余儀なくされている現在、こうした計画は保留される可能性がある。

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巨大倉庫の安全性を見直すべき時期と、保険大手が報告書で指摘

保険大手チューリッヒ・ノース・アメリカの報告書によると、巨大倉庫の安全性と有効性を見直すべき時期に来ているのかもしれない。近年建設された巨大倉庫は、密度が高く、高さもあるため、十分な消火活動を行うことが難しくなっている。その敷地面積はアメフト場30個分に及び、天井の高さは45フィート(約13.7メートル)に達する。

また、通路が狭いため、自動でのピッキングや仕分けは容易になるものの、消防士が燃えている商品にたどり着くのは困難になる。さらに、可燃性プラスチックやエアゾール、リチウムイオン電池などにより、保管されている在庫の危険性も高まっている。ピッツァー・カレッジの環境分析教授スーザン・フィリップスは先週、こうした傾向が、ロサンゼルス近郊で最近発生したドイル・ハイツの倉庫火災など、米国における同様の倉庫火災の深刻化に寄与していると指摘した。

保険の補償対象外となる攻撃を受けても、1日700万件を配達

ロシア紙『コメルサント』の報道によると、キムは、倉庫には保険が掛けられていたものの、保険契約にはドローン攻撃や「テロ」攻撃はカバーされていなかったと述べた。

キムは7月22日、自身のテレグラムのアカウントで、1日あたり700万件の顧客注文の配送を維持するために、他倉庫への商品の再配分に追われていると投稿した。「私たちは皆でこれを乗り越える」と彼女は綴ったが、ウクライナのドローン戦士たちは別の計画を抱いているかもしれない。



forbes.com 原文

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