混乱は、ユリヤ・スビリデンコ首相の予想外の解任を含む先週の内閣改造から始まった。ゼレンスキーは15日に開かれた最高会議(国会)議員との会合で、フェドロウとシルシキーの関係が破綻していたことを初めて認めた。ゼレンスキーはまた、軍の採用制度の見直しが停滞している責任はフェドロウにもあると指摘している。この制度はかねて汚職や人権侵害などの不正行為が横行し、国民の怒りを買ってきた。
フェドロウはその後、シルシキーが自身の解任を求めていたと公言した。一方、シルシキーは、個人的な対立は一切ないとした。この間、キーウや各地の州都などでは市民が毎晩集まり、フェドロウの国防相復帰や軍改革を求める抗議活動を続け、政治的な圧力が急速に高まっていた。
ドラパーティーは前線の将校たちから広く尊敬を集めている人物だ。責任感の強さで知られ、昨年、ロシア軍による訓練場へのミサイル攻撃でウクライナ軍人たちが死亡した際には、責任をとって陸軍司令官を辞任した。ドラパーティーはこの戦争によって鍛えあげられた将校のひとりであり、指揮・統率のスタイルはシルシキーと対極的と見なされている。
ゼレンスキーはこの人事について、政治的な妥協などではなく、あくまで戦時下で必要な措置だと説明している。21日夜、ドラパーティーの昇進を発表した際、大統領はこう述べた。「わたしたち全員の願いはひとつです。敵に勝利し、前線の状況とロシアに対する圧力によって、ロシアに和平を受け入れさせる条件をつくり出すことです」
一方、別の人事は宙に浮いたままになっている。ゼレンスキーが引き立ててきたスビリデンコ前首相は駐米大使への転出を断ったと報じられており、新たな駐米大使はまだ指名されていない。
※本記事はフォーブス・メディア国際版のカーチャ・ソルダク編集ディレクターとフォーブス・ウクライナが日報形式で共同執筆しているものです。随時、翻訳して掲載します(編集部)。


