実は悲観的なZ世代 デジタルネイティブ層の5つの特徴

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世界の労働市場に「Z世代」が参入し始めた。Z世代の定義は様々だが、ミレニアル世代よりも若い、1990年代半ば~2000年代初頭に生まれた“デジタルネイティブ”たちがこう呼ばれている。彼らは学業や仕事、職業に関する将来の目標について、どのように考えているのだろうか。

そこで、Z世代にみられる6つの傾向を以下に紹介する。就職に関するコンサルティング会社、ユニバーサムが南北アメリカ、欧州、アジア、中東の47カ国のZ世代4万9,000人を対象に調査した結果をまとめたものだ。

1. 将来に関する決断には親の意見を重視
各国ともZ世代の約60%が、学業や仕事に関する選択において、最も参考にするのは「親」の意見だと答えた。次いで約25%が「友人」の影響が最も大きいと回答。3番目に挙げられたのは「教師」だった。

2. 専攻課程は「将来の報酬」よりも「好奇心」で選ぶ
大学の専攻課程については、この世代の圧倒的多数 (67%)が「自分が関心のある分野」について学びたい、と答えた。一方、「将来の報酬」を重視するとした人が39%、「人を助ける機会」を重視する人が全体の30%だった。

3. 起業家精神が旺盛
調査対象の全ての国で、Z世代の半数以上が「起業に関心がある」と答えた。地域別にみると、アフリカと中・東欧で76%と、特にその割合が高くなっている。起業したい理由として最も多かったのは、「誰からも指図されずに生きたい」、「影響力を持ちたい」だった。

4. ワーク・ライフ・バランスを重視
大半の国のZ世代の約40%が、職業に関する目標として「ワーク・ライフ・バランスが取れること」や「職の安定」を挙げた。また、「自分が決定権を持つこと」や「リーダーシップの発揮」、「クリエイティブであること」を重視する傾向も分かった。Z世代のワーク・ライフ・バランス重視の傾向は、ミレニアル世代を上回っている。

5. 雇用についてミレニアル世代より悲観的
Z世代は一つ前のミレニアル世代に比べ、悲観的だ。自分の意見を聞いてもらえない、自分に合った仕事が見つからない等の不安を口にする人が多い。25~30%が、職業上の目標を達成できない、チャンスに恵まれないといった不安を感じている。
ミレニアル世代の71%は「自分たちは親の世代より良い暮らしが出来る」と考えていたが、Z世代でそう答えた人は、56%にとどまっている。

編集=上田裕資

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