リーダーシップ

2026.07.24 09:28

リーダーが実践すべき、チームのスキルアップ4原則

絶えず変化する職場の要求に適応するなかで、チームに未来に向けたスキルアップ(リスキリング)を促すことは、リーダーにとって最優先事項だ。多くの場合、人工知能(AI)に関するスキルの育成に焦点が当てられがちだが、クリエイティブな思考やイノベーションから交渉術に至るまで、仕事で活躍するために必要なその他のスキルはどうだろうか。リーダーとして、メンバーが新しいスキルを吸収し、日々の業務で活用できるような文化をどのように築けばよいのだろうか。

1. セルフリーダーシップを示す

チームに未来のスキルを習得させる際、リーダーはロールモデルとして行動しなければならない。それには、AIの時代に生きていることを念頭に置き、自らのスキルセットを継続的に開発していくことが含まれる。

チームのスキルアップにおける最大の障壁は、能力ではなく「オーナーシップ(当事者意識)」であることが多い、と語るのはリーダーシップ開発支援企業セルフ・リーダーシップ・インターナショナルの創設者で、『POTENTIAL-IZE』の著者であるアンドリュー・ブライアントだ。「リーダーが、自分もまだ学びの途上であり、時に迷うこともあると率直に認めれば、成長に伴う不快感が当たり前のものになる」と彼は言う。「人は完璧さに触発されるのではなく、真摯さに動機づけられるのだ」

セルフリーダーシップは、能力開発の文化の核となる。ブライアントは、リーダー自身が背伸びをし、適応しようとしていなければ、他者に対してそれを期待することはできないと強調する。そして、学習を単なる結果としてではなく、プロセスとして手本を示すよう助言する。「何がうまくいかなかったのか、どこで混乱が生じたのか、最終的に何が腑に落ちたのかを共有することで、何を学ぶかだけでなく、どのように学ぶかを伝えることができる」と彼は語る。

リーダーはまた、チームの成長する能力を信じ、それを自らの目に見える努力で裏付けなければならない。そうすれば、メンバーはその期待に応えるように成長する。「リーダーの仕事は、その場で最も優秀な専門家になることではなく、その場で誰よりもチームを信じる存在になることだ」とブライアントは結んでいる。

2. 小規模で構造化された実験を通じて新たな能力を構築する

結局のところ、チームに新しい能力を身につけさせることは、研修そのものよりも、研修の後に何が起こるかが重要だ。スキルアップが失敗する最大の原因の一つは、参加者が殴り書きの曖昧なメモ、膨大なスライド資料、あるいはほとんど実務で使われない長いPDFを持ち帰るだけで終わってしまうことにある。そう指摘するのは、企業のイノベーション加速を支援するイノヴィンコのCEOで、『INNOVATOR』の著者であるトム・プレンだ。彼は次のように述べている。「リーダーは、基本原則を明確で覚えやすいモデルやロードマップに凝縮すべきだ。従業員が日々の業務で容易に思い出し、応用できるような、1ページの視覚的なフレームワークが理想的だ」

プレンは、チームが実践的なステップバイステップの構造を手にすることで「学びを行動に落とし込むことがはるかに容易になる」と考えている。これはイノベーションやクリエイティブ思考のように、当初は抽象的で近づきがたく思えるスキルにこそ当てはまる。こうしたスキルも、繰り返し使えるビジュアルなフレームワークに分解できるのだ。

さらにプレンは、一度限りの大規模な変革プログラムを通じて新しいスキルや働き方を導入しても、それが定着することはまずない、と主張する。「はるかに効果的なアプローチは、学習を小さく構造化された『試して学ぶ』実験の連続として位置づけることだ」と彼は説明する。「チームは新しい手法を試し、結果を振り返り、次の反復で改善していく」。これを成功させるには、リーダーが失敗にまつわるスティグマを取り除き、実験を進歩として位置づけなければならない、とプレンは言う。そうすることで、人々は新しいツールやアプローチをはるかに積極的に採用するようになる。

「最も価値ある未来のスキルは、競合よりも速く学べる能力だ」とプレンは指摘する。「チームが試し、学び、適応できる仕組みを構築する組織は、従来型のトレーニングに頼る組織を一貫して上回る成果を上げるだろう」

3. スキル開発と「意味」を結びつける

新しいスキルを身につけるようメンバーに促すだけでは不十分であり、なぜそのスキルが重要なのかを理解させる必要がある。これについて、コンサルティング会社センター・フォー・ミーニングフル・ワークの創設者で、『Meaning Over Purpose』の著者であるアンジェラ・リクソンは、仕事の「意味」が成長の強力な原動力になると主張する。「学んでいることが自分にとって、そしてビジネスにとって、どんな意義を持つのかを理解したとき、人はそれに取り組む意欲を格段に高める」と彼女は語る。

意味とモチベーションのつながりは、PwCの「グローバル従業員意識調査2025(Global Workforce Hopes and Fears Survey 2025)」にも反映されている。この調査によると、自分の仕事に極めて高い意味を見出している従業員は、最も意味を感じていない従業員に比べて意欲が91%高いという。リクソンは、この結果が、リーダーがスキル開発をビジネスの目標だけでなく、従業員個人にとって重要なこととも結びつける必要性を強調していると考えている。

「組織のパーパス、自分自身のキャリアの進展、そして現在の役割で構築しているスキルとのつながりが見えたとき、人々は長期にわたってその開発に投資する可能性がはるかに高くなる」と彼女は言う。「これは個人にとって有益であると同時に、ビジネスをも強化する。仕事に意味を感じられれば、人はエンゲージメントを保ち、期待以上の努力を惜しまなくなるからだ」

4. 個人によるスキル開発の当事者意識を促す

未来のスキル構築は、リーダーと個人の協働でなければならないと、パフォーマンスコーチで交渉の専門家であるティム・キャッスルは言う。リーダーはチームのスキルアップの機会を提供する重要な役割を担うが、同時に、個人が自らの開発に積極的になり、継続的に新しい状況に身を置くことで生じる「居心地の悪さ」に慣れていくような、当事者意識の文化を育む必要もある。

キャッスルは、実践においては、リーダーが設定しつつも個人が管理する週次のミッション形式をとることが考えられると提案する。例えば、新しいスキルの活用とその効果、それに対するクライアントの反応を記録し、翌週のミーティングで共有するといった課題だ。同様に、リーダーは問題解決を通じたコーチングを行うこともできる。その際、反論するためではなく理解するために耳を傾け、「どうしてそう思うの?」「興味深いね、続けて」「もう少し詳しく教えて」といったフレーズを用いる。こうした会話は、チームが課題を好機として再定義することを促す。

この協働の一環として、リーダーは従業員が自分が開発したいスキルを携えて相談に来られるような、また、その開発が自身とビジネスにどう役立つかを自信を持って交渉できるような、必要な心理的安全性を確保しなければならない。「従業員がキャリアの次の段階を推進し、自分の役割の将来性を高めるために必要な研修を自ら提案できる環境があれば、組織はその恩恵を享受することになる」とキャッスルは結んでいる。

未来に向けたスキル構築

調査によると、多くの組織が未来のスキル開発の必要性を認識しているものの、チームがそれを構築するための支援に十分な投資を行っているとは限らないという。したがって、リーダーにとっては、これからの働き方にどのようなスキルが必要かを考えるだけでなく、急速に変化する世界に備えてチームを効果的にスキルアップさせる方法を検討することが極めて重要だ。

forbes.com 原文

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