私は名言を愛する人間だ。世界中の偉大な起業家たちによる、インスピレーションに満ちた革新的な思考をノートに書き留めており、行き詰まりを感じたときには、いつでも彼らの言葉を泉のように汲み上げて役立てている。
しかし最近、スタンダード・オイルの創業者であり、米国初のビリオネアであるジョン・D・ロックフェラーの言葉に触れる機会があった。その言葉は、現代の起業家たちが過去の起業家から何を学んでいるのかを問い直させるものだった。その言葉とはこうだ。「金を儲ける方法は、街に血が流れているときに買うことだ」
これは陰鬱な洞察であり、ヘルスケア事業を成功させるために数十年を費やしてきた私からすれば、間違っていると思う。良質な医療は高価であり、良質なビジネスは利益を生むという現実を否定するつもりはない。しかし、私が携わる仕事の中心には使命があり、それは「より多くの人々がより長く、より健康に生きる」というビジョンに支えられている。そのビジョンが実現したとき、それはマーヴィン・ゲイの歌詞のように、「国中への招待。人々が出会うチャンス。笑い、歌い、音楽が響き渡り、街路でダンスを踊る」ようなものになるだろう。
変貌を遂げた「ゼントレプレナー」
マインドフルネスは私の生き方や働き方の指針となっているが、正直に言えば、最初からそうだったわけではない。キャリアの初期、私は自分自身も他者も追い込みすぎていた。労働の「質」と同じくらい「量」も重要だと信じ込んでいたのだ。ストレス、ほとんど眠れない夜、心の奥底で常に鼓動する不安……。それが、起業家としての私のスタートだった。そのような働き方のプレッシャーによって体が悲鳴を上げ始めて初めて、私はビジネスを築くための異なるアプローチを見つける必要があると痛感させられた。
現在、一緒に働いている人々が私について最初に口にするのは、その「穏やかさ」だ。私は幸運にも、優れた指導者たちに師事することができ、呼吸法、身体への意識、そしてビジュアライゼーション(視覚化)を中心とした実践を身につけることができた。これらの習慣を日々の仕事に取り入れ始めると、体調が良くなっただけでなく、より明確な意思決定ができるようになり、チームのメンバーをより大きな思いやりをもって率いることができるようになった。その思いやりとは、彼らを甘やかすという意味ではない。メンバー一人ひとりを個として認識することを意味し、それが業務の委譲や権限移譲の方法に好影響を与えたのだ。
私が禅の起業家(ゼントレプレナー)であることの戦略的優位性について語ると、このマインドセットの転換によって自らの鋭さが失われたり、反応速度が鈍ったりするのではないかと懸念するリーダーたちから、時に反発を受けることがある。しかし、それは禅の起業家の本当の秘密に対する根本的な誤解だ。
ザ・リパブリック・オブ・ティー(The Republic of Tea)を創業した飲料業界のアイコン、ロン・ルービンは、自らを禅の起業家、すなわち「ゼントレプレナー」と称している。彼はこう語っている。「起業家(アントレプレナー)がビジネスを創るのに対し、ゼントレプレナーはビジネスと人生を創る」
起業家はビジネスに猛烈に集中するあまり、人生を楽しむことをいつとも知れない将来へと先延ばしにしがちだ。しかし、その両方を実現し、仕事と人生の真の調和を確保することは可能である。
私の仕事生活を一変させた、いくつかの秘密を共有しよう。
明晰さを得るために立ち止まる
カレンダーに、意図的な「余白の時間」をスケジュールしておこう。その時間内は、すべてのデバイスの音を消すと決める。短いガイド付き瞑想や呼吸法に集中するのだ。
マインドフルに意識する
危機や課題に直ちに対処するのではなく、落ち着きと思慮深さを持った姿勢で対応することを選択する。自分軸を保ちながら、最適な解決策をじっくりと検討する時間を持とう。
尊さを認め、受け入れる
「勝利」よりも人間関係のつながりを重視することを選択しよう。それは、一日のうちに関わる人々を大切にすることを意味する。常に意見が一致するとは限らず、目標が異なることもあるだろうが、心を閉ざすのではなく、開いた心で意図的にすべての出会いに臨むのだ。
ペースを落とすからこそ、必要なときにスピードを上げ、新たな機会や次の解決策に集中することができる。ウォルト・ディズニーは、こうした起業家精神のアプローチから生まれる原動力を理解していた。「私たちは前進し続け、新しい扉を開き、新しいことに挑戦する。なぜなら、私たちには好奇心があり、好奇心が常に私たちを新しい道へと導いてくれるからだ」



