極めて多様なキャリアを歩んできた私は、ある業界から別の業界への転身をどのように成し遂げてきたのかと、よく尋ねられる。私の答えの根幹はシンプルだ。それは、自分の可能性を他人に定義させないことである。存在する唯一の限界とは、周囲からの期待であれ、自分自身で設けたものであれ、自分が受け入れてしまった限界だけなのだ。
同じようなマインドセットを身につけるためのヒントをいくつか紹介する。
不確実性を受け入れる
確立された枠組みや特定の道筋に従うよう促されることが多く、それらには確かに価値がある。しかし現実はもっとシンプルだと私は考えている。飛び込むこと、全力で挑むこと、恐怖と不確実性を受け入れ、それでも行動すること。そうすることで得られる自由と、仕事だけでなく人としての成長は計り知れないと断言できる。
学ぶ意欲を持つ
私にとって、新しい環境や業界で成功することは、最初からすべてを知っていることではなかった。それは、新しく入る分野の専門家たちを周囲に集め、自らの適応力を信じることである。私の役割は、新しい業界を素早く理解し、自分のコミュニケーション能力を信頼し、結果は後からついてくると確信することだった。これらすべての土台となっているのは、仕事に対する純粋な情熱と、自らの信念体系に合致した目的意識である。
時間に対する考え方を変える
時間を無限にあるものと見なすのではなく、目の前にある差し迫ったものとして捉える。時間はいくらでもあると思っていると、先延ばしにしたり、考えすぎたり、「絶好の」機会を待ったりしがちになる。しかし、今すぐ行動しなければならない状況を認識したとき、自分でも気づいていなかったほどの決断力、回復力、そして能力を発揮できるようになる。
危機の瞬間にこそ、私たちは自分がどれほど明晰で、機転が利き、効果的に動けるかに気づくことが多い。しかし、そのように行動するために危機を待つ必要はない。そうした経験は、私たちが直感を信じ、プレッシャーの中でも冷静さを保ち、先行きが不透明な環境でも戦略を立てられることを証明しているにすぎない。真の転換とは、そうした緊迫感と明晰さを、特別な状況だけでなく、日常の意思決定にも意識的に取り入れることである。
主導権は自分にあることを忘れない
プレッシャーにさらされたとき、私はよく、愛読書の一つであるクレイトン・クリステンセンの著書『How Will You Measure Your Life?』(邦題:イノベーション・オブ・ライフ)が投げかける問いに立ち返る。この本のタイトルそのものが、自分自身の基準で成功を定義し、本当に大切なことから目をそらさないための強力な戒めとなる。危機の瞬間であれ、日常の決断であれ、その視点は本質的な事実を思い出させてくれる。私たちは環境に縛られているわけではない。自らの進む方向を定め、最終的には自分自身の運命を切り拓く力を持っているのだ。
結局のところ、私たちの行動を形作るのはマインドセットである。自分自身を狭い視野で捉えてしまえば、可能性を自ら狭めることになる。しかし、置かれた状況に前向きな意味を見出すとき、自信と主体性に裏打ちされた、これまでとは異なる行動様式が解き放たれる。そのようにして、私たちは自分を縛る「型」から抜け出すことができる。何よりも、自分自身の道を切り拓く選択権は自分にあるのだと忘れないことによって。



