ウクライナ国防省は今週、ドローン(無人機)用の新型誘導爆弾「Firefly(ファイアフライ)」を制式採用したと発表した。すでに実戦投入されているこの兵器は、各部隊による通常の運用が可能になり、大量生産に向けた準備も整っている。
ファイアフライは、ウクライナの重爆撃ドローンが新たに獲得する強力な能力になる。この兵器は重量1〜9kgの爆弾に対応した追加誘導キットとされ、決定的に重要なのは、シンプルで低コストの設計であるため量産が容易なことだ。開発元によると現在でも月に1万個生産でき、必要に応じて生産能力を拡大することも可能だという。初期の戦闘の様子を映した動画からは、この新兵器が非常に大きな潜在力を秘めていることがうかがえる。
Meet Firefly — a new class of guided munitions.
— BRAVE1 (@BRAVE1ua) July 20, 2026
Built to eliminate vulnerabilities of bomber drones, Firefly operates at altitudes up to 800 meters. After release, the system independently calculates its trajectory and guides itself to the target, bypassing enemy electronic… pic.twitter.com/N7mMi0iaoL
ウクライナのエースドローン「バーバ・ヤガー」
ウクライナは「バンピール(バンパイア)」、「カジャン」、「ヘビーショット」、「ペルン」、「ネメシス」など、さまざまなマルチコプター(複数の回転翼)型重爆撃ドローンを運用している。最も広く使われているバンパイアは約15kgの爆弾を30km超先へ投下でき、カジャンはその倍の最大約30kgの弾薬を搭載可能だ。使い捨てのFPV(一人称視点)ドローンと違い、爆撃ドローンは攻撃後に基地へ戻り、再び弾薬を積み、また出撃するという方式で繰り返し使用できる。
作戦は夜間に実施されることが多い。爆撃ドローンは比較的大型であるため視認されやすく、飛行音も数km先まで聞こえる場合があるからだ。こうしたドローンはロシア兵の間で非常に恐れられていて、スラブ民話で夜中にひっそりと飛んできて子どもを食らう怖い魔女にちなみ「バーバ・ヤガー(ヤガー婆さん)」と呼ばれている。実際、爆撃ドローンは、はるかに数の多いFPVドローン以上の人的損害をロシア軍に与えている可能性があると指摘するアナリストもいる。
ウクライナのドローンメーカー、Reactive Drone(リアクティブ・ドローン)のアルテム・コレスニク最高技術責任者(CTO)は、重爆撃ドローンはウクライナ軍の兵器のなかで最も費用対効果が高いと言っている。基本的に、コストは投下する弾薬分だけだからだ。彼によれば、同社の手がけるカジャンは普通、撃墜されるなどして失われるまでに100回程度の任務を遂行しているという。



