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2015.11.15 13:00

隠れた聖地とヒッコリーゴルフ Part1

Daxiao Productions / Shutterstock

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隠れた聖地とヒッコリーゴルフ
ヒッコリーシャフトのクラブを6、7本入れたバッグを担ぎ、
往時をしのばせるニッカーボッカースタイルで、優雅にプレーする―。
ヒッコリーゴルフは今、世界的なブームだが、筆者は2010年、
「世界最古のゴルフ場」で、たまたまヒッコリークラブと出合った。そして。
ヒッコリーゴルフ―。言葉はご存じでも、実際にプレーされた方は多くないのではないだろうか。私が生まれて初めてヒッコリークラブを使ってゴルフをしたのは2010年、マッセルバラ・リンクスでプレーしたときのことだ。 スコットランドの首都エジンバラから車で東に20分ほど行ったところにあるマッセルバラ・リンクスは、「世界最古のゴルフ場」と称され、メアリー女王が、1567年にプレーした記録も残されている。かつて全英オープンは、セント・アンドリュース、プレストウィック、マッセルバラの3コースで開催され、ここでは計6回開催された。競馬場の中に9ホールがありホースレースの柵を越えて打つティーショットも格別の感がある。 今では、よほどの好き者でもない限り、その周辺にミュアフィールドやノースべリックという珠玉の名コースがあるだけに、ついつい見落とされがちだが、リンクスの歴史を学んだマチュアゴルファーにとっては、「隠れた聖地」である。 ミュアフィールドでのプレーを翌日に控えた日の夕方、目立たないプロショップで受付をしていると、ブライアンという、アメリカから一人で来たというゴルファーと一緒になった。彼がとてもうれしそうに、ヒッコリークラブをレンタルしているのを見て、私も思わず借りてしまった 9ホールのプレーフィーが確か25ポンド、5,000円くらい。レンタルクラブは40ポンドほどでプレーフィーより高かった記憶がある。特に印象に残っているのは4番ホール。ホールアウト後の折り返し地点には、当時Mrs.Forman’sと呼ばれたバーの跡地が残っており、彼女の腕のモチーフが残されていた。やはり人間、古今東西を問わずゴルフの合間に飲む酒は格別なのであろう。 最近、世界的にヒッコリーゴルフがブームになっていると聞くが、日本でも、今年6月初旬、軽井沢ハッピーヒッコリーゴルファー主催のゴルフイベントが開催され、私も参加する光栄に浴した。主催者代表が、阿川佐和子さんということで、別名阿川佐和子杯とも言われている。 昔ながらのヒッコリークラブセット6本をレンタルする。ボールも糸巻きを使うのでまた勝手が違う。全米ヒッコリーオープンのチャンピンに7度輝いているランディ・ジェンセン氏によると「ボールにクラブの声をきかせ、両者がハーモニーを奏でるようにスイングすることが重要」だそうである。

小泉泰郎 = 文

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