国内

2026.08.02 11:30

テスラを超える 将棋AIポナンザ開発者が挑む278億円超調達の完全自動運転

宮宗孝光|DIMENSION(写真左)・山本一成|チューリング(同右)

山本:「We Overtake Tesla」、良かったですね、最初は私も笑っちゃいましたもん(笑)。でも、世界に新しいものを問うのであれば、好き嫌いが分かれる性質でなければならないとすごく思っていて、「AIでワクワク」みたいなものは絶対にやめようと。

advertisement

宮宗さんからのアドバイスで印象に残っているのは「言わないことを選んでくれている」ということ。エンジニアから起業家になったこともあり、当初は相当ツッコミどころがあったと思うんですけど、言わないことを選んで見守ってくれたのは本当にありがたかった。

宮宗:COOを採用しようというのはずっと言ってましたよね。事業成長を実現させる人が経営チームに入るとスピード感が変わるので。それで山本さんは、現・取締役COOの田中大介さんに参画してもらった。創業期に有力な方を採用できたのは大きなことでした。

山本:私があらゆる条件下において車が人間に代わって運転操作を行う「完全自動運転」の実現を目指しているのは、難しい課題だから。将棋プログラムで名人に勝利をしたことは何物にも代えがたい経験だったのですが、こうした課題に才能がぶつかると面白いことが起きるということを身をもって知った。一方で、才能のあるエンジニアがつまらない課題と出合い、つまらない感じで終わっていくプロジェクトも多く見てきました。だから、難しい良い課題に才能がある人たちとともにぶつかる機会を作りたい、もっと人が輝けることをしたいという思いがあります。今、うちのエンジニアはとても楽しんでいると思いますよ。「We Overtake Tesla」は、日本のモビリティ産業を、そしてAI技術そのものを、世界水準で再定義するという覚悟の宣言でもあります。今後は、それを実現させるべく挑戦していきます。

advertisement

宮宗:スタートアップの醍醐味は、大きな支持を得るサービスを新しくつくり出していくこと。山本さんたちの挑戦はまさにそれ。「チューリングがあったから、山本さんがいたから世界が大きく変わった」という人が数多く出てきてくれる未来を実現させてほしい。


みやそう・たかみつ◎東京工業大学大学院を修了後、シャープを経て、2002年からドリームインキュベータ(DI)にて、大企業とスタートアップの戦略策定、M&A、出資・上場支援に従事。2019年DIMENSIONファンドを立ち上げ、2021年MBO・独立。

やまもと・いっせい◎東京大学留年をきっかけにプログラミングを勉強し始める。10年間将棋AIプログラムPonanzaを開発。東京大学大学院修了後、HEROZ入社、リードエンジニアとして上場まで助力。2021年8月チューリングを創業し、代表取締役CEOに就任。

文=Forbes JAPAN 編集部 写真=平岩 享

タグ:

連載

私がこの起業家に投資した理由

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事