経営・戦略

2026.07.25 11:15

「私欲を超え、大欲に立つ」──金融界の巨人をつくった生き方の指南書|SBI会長・北尾吉孝

秘められた天命を追求する

金融と技術で社会の仕組みを変え、人を育てて次世代へつなぐ。私欲を超え、大欲に立って走り続ける北尾氏の大きな原動力のひとつが、「天命」観だ。

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「生まれた時から、人はそれぞれ違うわけです。性別も違えば能力も違う。ありとあらゆることが違う。天はそれぞれの人にそれぞれの役割を与えている。これを『天命』と言う。天からどんな役割を与えられているのか、自分自身を徹底的に追求していくことだと思う」(北尾氏)

森も、『修身教授録』で次のように説いている。

すなわち人生の意義とは、たとえて申せば、ここに一本のローソクがあるとして、そのローソクを燃やし尽くすことだとも言えましょう。(中略)同様に私達も、自分が天から受けた力の一切を、生涯かけて出し切るところに、初めて、小は小なりに、大は大なりに、国家社会のお役にも立ち得るわけで、人生の意義といっても、結局この外にはないと言えましょう。(第1部・第7講「志学」より)

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「天命が分かれば、自分に何が足りないか、誰の力を借りるべきかも見えてくる。あとは、それに向かって一生懸命努力する。果たせるかどうかは分からない。しかし、それに向かって最大限努力したんだと思えること。これが一番いい生き方じゃないかなと思うし、僕はそのように生きたい」(北尾氏)

『修身教授録──現代に甦る人間学の要諦』(森信三・著/致知出版社)

『修身教授録──現代に甦る人間学の要諦』(森信三・著/致知出版社)

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北尾吉孝◎1951年、兵庫県生まれ。74年、慶應義塾大学経済学部卒業後、野村證券入社。78年、英国ケンブリッジ大学経済学部を卒業。野村證券事業法人三部長等を経て、95年、孫正義の招へいによりソフトバンク入社、常務取締役に就任。現在、SBIホールディングス代表取締役会長兼社長。

文= 本田賢一朗 編集=谷本有香、大柏真佑実

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