「営業を楽しむ」がグランプリの決め手
NEW SALESが掲げるのは、営業を単なる売り手の仕事ではなく、企業の成長と個人のやりがいを両立する仕事へと変革することだ。AIによって知識やノウハウを共有することはできても、人が挑戦したくなる環境や、仕事にやりがいを感じられる組織まではつくれない。

取材中、改革を主導したイトーキの森田良一営業本部副本部長は「楽しいなんかちゃうで、大変な仕事やで」と笑った。その言葉とは裏腹に、森田らの話からは若手社員たちが主体的に提案し、挑戦を楽しみながら成長している様子が伝わってきた。部署売り上げ15倍、定着率93%、メンタル不調者ゼロという成果は、企業成長と働きがいの両立を示している。イトーキの取り組みは、まさにNEW SALESが目指す姿を体現しているように思えた。
AIによって先に答えを知ることができる時代に問われるのは、組織のなかでどのような挑戦を生み出すのか、顧客とどのような関係を築くのか、そして自分ならではの強みをどう発揮するのか。今回のアワードで評価されたのは、AIそのものではない。AIを前提にしながら人が挑戦し、成長し、新たな価値を生み出せる環境をどうつくるか。その問いに向き合う企業の姿だった。


