本島の理解は、興味から始まる
━━本島と出島の関係をどうつなぐか、悩んでいる人はすごく多いと思うんです。そのポイントや工夫を、ぜひ教えていただきたいんですが。
渡邉:やっぱり、伝え続けることですよね。当時、経営陣の頭の中の9割以上は「いいちこ」なんですよ。その割合を変えるために、まず興味を持ってもらう。
あとは経営企画や人事や財務の責任者が、みんな昔の同僚だったことも大きいです。彼らをうまく巻き込む。経営陣の理解が進まないと、人もお金は回ってきませんからね。出島も、経営資源がないと難しい。
━━興味を持ってもらうために、一番効いたことは何でしたか。
渡邉:売上が伸びていること。これが一番、興味につながりましたね。
━━経営層には数字で説明すると興味を持ってもらえる。
渡邉:あとは、基本の説明です。「機能性表示食品とは何か」から役員会で話していました。トクホがあって、機能性表示食品があって......といったこと。研究出身の役員はわかりますけど、他の役員はわからないですからね。みなさん、焼酎事業に集中してこられた方々ですから。
━━それは経営層に対しての話だと思うんですが、出島の中のメンバーに対しては、どんなことを意識して伝えていたんですか。
渡邉:可能性のある事業なんだから、「どんどん外に出なさい」と。それは空気感としてもつくったし、私自身も外に出た。新谷くんのような若手もどんどん外に出るようになって、社内にいる時間より外に出ている時間のほうが長くなっていきました。
新谷:それはありがたかったですね。「ここまでやっていいんだ」と思いましたし、行動範囲が広がっていきました。
━━出島だからこそ、メンバーが外に出ていったほうがいい。そのために態度で見せた。
渡邉:ずっと社内にいても、発想は変わらないですからね。いつも同じメンバーでいるより、いろんな人に会って刺激をもらう。私自身、出島組織サミットに出かけていって、こうやってご縁が生まれているわけですから。
━━実際に渡邉さんがサミットに参加されたきっかけは、家族旅行で長崎にきた時に、出島でイベントのポスターを見て、ご連絡をくださったんですよね。まさに外に出ることから、ご縁が広がった例だと思います。渡邉さんご自身が出島に出て変わったことってありますか?
渡邉:しっかりした本島にいるときは本島のことだけを考えればよかった。そこから出島に行くと、本当に死に物狂いでやらなきゃいけない。意地でも売上を伸ばさないといけない。結果を出さないといけない。私も50代にして、脳の動きが変わりましたね。


