東京、神奈川、埼玉、千葉に住む働く夫婦は、どんな住環境を理想としているのか。SHEが運営する女性のためのキャリアスクール「SHElikes」(シーライクス)とオープンハウスグループは、同地域の男性100人と、SHElikes会員の女性106人の合計206人を対象に「ライフステージ変化に伴う、キャリアと住環境に関する意識調査」を実施した。そこで強く支持されたのが、「戦略的夫婦別空間」という考え方だった。そして、それを実現するための家の間取りが「LDK+M」。Mとはいったい何だ?
Mは、メンタル・パフォーマンス(メンパ)のこと。英語でmental performanceと言えば、困難を乗り切るための精神力というニュアンスになるが、日本では反対に困難やストレスによる心理的負担をできるだけ減らすことを意味する(日本人がどれだけ精神的に疲れているかがわかる)。それはともかく、首都圏の夫婦の間では、その日本版メンパの低下が著しいようだ。

現在の住環境では、51パーセントの人たちがメンパの低下を実感しているという。理由としては、長時間通勤により自分のための時間が削られる、オンライン会議や学習に集中できる空間がない、パートナーと同じ部屋で過ごすことで生活音などが気になるなどがあげられている。メンパ低下を感じているのは、男性よりも女性のほうが約1.7倍多い。どうしても家事負担に偏りが生じるため、女性はより強くメンパ低下を感じているに違いない。

そのままでは、夫婦仲がぎくしゃくしてしまう。家事負担は別としても、生活空間の密度が高いというだけでストレスは溜まる。そこで、戦略的夫婦別空間、つまり夫婦がそれぞれ自由に過ごせる個室を持つことが、良好な夫婦関係の維持につながるかを尋ねると、78.6パーセントがそう思うと答えた。もしそれがかなうなら、パートナーとの程よい距離感を保ち互いの聖域を守りたい、生活動線から完全に切り離された「集中フロア」を確保したい、といった期待が語られた。



