リーダーシップ

2026.07.22 15:21

後継者計画を未来に備えさせる5つのステップ

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最近、ある消費財企業の取締役会が、CEO後継者計画の一環として経営陣の評価を行っていた。取締役たちは、次期CEOに最もふさわしいのは誰か、またその人物が準備を整えるにはどのような育成が必要かを知りたがっていた。会議に臨む時点で、取締役会は現経営陣の中に少なくとも複数の有力な選択肢があると考えていた。

しかし、その企業は実店舗中心の小売からデジタル販売チャネルへの依存を主軸とする大きな転換を含め、劇的な変化の途上にあった。取締役会はすぐに、同社をこの新たな未来へ大胆に導くために必要な経歴や訓練を備えた幹部が一人もいないことに気づいた。そこで、最善の候補者を外部から探すしかないという、残念な結論に至った。この判断には本質的に、より大きなリスクが伴う。

こうした場面は毎年、数え切れないほど繰り返されている。そしてそのたびに、組織は高くつく教訓を学ぶ。後任補充計画と後継者計画は同じではない、ということだ。ProjectNext Leadershipの調査では、優れた組織は「未来対応型(future-proofing)」、すなわち最も起こり得る未来のシナリオに向けてリーダーを特定し、備えさせることに注力していることが明らかになっている。そうした組織はいずれも、次の問いに真正面から取り組んできた。

1. 私たちはどこへ向かうのか

事業計画は、リーダーシップ戦略の土台となるべきである。私たちのクライアントの場合、シニアリーダーたちは組織の戦略的方向性を定めるために多くの時間を投じ、すでにビジネスモデルの転換を始めていた。もし自社のリーダーたちが組織の戦略をまだ明確にできていないなら、今後2〜4年で最も可能性の高い「大きな賭け」の選択肢を検討すべきだ。

組織は事業戦略を継続的に調整していく可能性が高いため、年1回のすり合わせだけでは不十分である。取締役会と経営陣はより頻繁に集まり、シナリオを見直し、適合性を再評価することで、進化する戦略との整合を保つ必要がある。

2. そこへ到達するには何が必要か

新市場への参入や戦略的買収といった事業戦術を特定するだけでなく、それぞれの大きな賭けのシナリオに必要なリーダーシップ要件を考えることが重要だ。戦略目標を達成するには、どのようなリーダーシップ能力が必要になるのか。このアプローチは、後継者をめぐる議論を「誰がクリスの後任になるのか」(後任補充計画)から、「クリスの役割はどのように変わるのか」(未来対応型)へと移行させる。

役割要件に焦点を当てることの副次的な利点は、後継者選びにおける政治性を低減しやすくなる点にある。社内ネットワークや人間関係が、事業が本当に成長するために必要なものよりも優先されてしまうことがあるからだ。最も可能性の高いシナリオを軸に据えることで、組織は関連する要件に照らして後継候補者を評価できる。

3. 誰がそこへ導けるのか

次に問うべきは、「当社の戦略が展開し得るさまざまな形を踏まえたとき、どのリーダーが最も準備できているのか」である。複数の組織シナリオを想定するなら、すぐに職務を担える後継候補、あるいは高い潜在能力を持つ後継候補を複数用意する必要があるだろう。それぞれの選択肢に最も適した人物を見極めるために時間をかけるべきだ。その際には、必要なスキルをすでに備えているか、あるいはリーダーシップ開発によって十分に成長する潜在力があるかも含めて検討する。私たちのクライアントがこれを戦略計画に組み込んでいれば、CEO職に就く準備のできたリーダーを育成する時間があったかもしれない。

4. 誰がそこへ導きたいと考えているのか

候補者がCEO就任の打診を受け入れると決めてかかってはならない。重要な役割を担うスターリーダーとして見込んだ人物が、その人物のために用意した大きな計画を断る可能性もある。私たちの「2025 Leadership Insights Report」では、リーダー職があまりに重荷に見えるため、リーダーシップの機会に関心を持たないプロフェッショナルが増えていることが明らかになった。したがって、「どのリーダーの関心や個人目標が、組織の目標と一致しているのか」と問うべきだ。そのうえで、将来についての定期的な対話に必ず本人たちを巻き込む必要がある。会社が自分たちの職業上の目標を支援する意志を持っていることが伝われば、さらなる成長の準備が整った時点で離職する可能性は低くなる。

5. そのリーダーたちにはどのような支援が必要か

今日のビジネス環境の不安定さを踏まえると、検討の過程で、現時点では準備ができていないものの、適切な支援があれば準備を整えられるリーダーが浮かび上がる可能性は高い。「彼らが組織を未来へ導く準備、意欲、能力を備えるには、どのように成長する必要があるのか」と問うべきだ。その答えはたいてい、著名CEOの回顧録を題材にしたエグゼクティブ教育のセッションやワークショップをもう1つ受ける、という範囲を超える。

私の経験では、最善のアプローチは、リーダーの強みと主要な成長領域、さらに事業の将来戦略を反映した個別の育成計画を策定し、実行し、追跡することだ。リーダーシップデータの活用、挑戦的なP&L責任を伴う任務の設定、外部取締役としての経験の提供などは、全社的なリーダーシップ能力を鍛える活動の例である。

これらの問いに答えることは、後継者の空白を避けるための第一歩になり得る。たとえ重要なリーダー職を埋めるために社外に目を向ける必要があると判断したとしても、私たちのクライアントよりははるかに良い立場に立てるだろう。高いストレスを伴う状況を避け、組織の未来を確保するために熟慮した計画を立てられるからだ。


forbes.com 原文

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