欧州

2026.07.22 17:00

米国がセルビアへの関与を強める戦略的理由 ロシアは「地政学的テコ」を失うおそれ

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セルビアとの戦略対話が米国にとって重要な最後の理由は、中東政策でのパートナーとしてセルビアの価値が高まっていることである。セルビアは、中東における米国の2つの重要な同盟・パートナー国にとって信頼できる友好国として台頭している。イスラエルとアラブ首長国連邦(UAE)だ。

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イスラム組織ハマスによる2023年10月7日のイスラエル攻撃後、欧州でイスラエルに実質的な軍事支援を行った数少ない国のひとつがセルビアだった。セルビアはこの政策を、欧州のほかの国々から圧力を受けながらも継続してきた。その結果、両国の関係は大きく発展し、双方に具体的な利益をもたらしている。一例を挙げれば、イスラエルの防衛企業エルビット・システムズは、セルビアで20億ドル(約3300億円)規模を投じるドローン製造施設の建設を進めている。同社がイスラエル国外でこうした施設を建設する例は少ない。

UAEは、セルビアにとって欧州域外で最も重要なパートナーの一国になっている。過去15年ほどの間、UAEはセルビアに多額の投資を行い、再生可能エネルギーからデジタルインフラまで多岐にわたるプロジェクトを始動させてきた。この協力はセルビアに明確な利益をもたらす一方、UAEにとっても、バルカン地域に戦略的な足場を築き、トルコをはじめ地域の競合国に対抗していくうえで立場を高められるというメリットがある。

これらもろもろの要因により、セルビアは米国にとって、中東で優先課題に取り組む際に「力を増幅してくれる存在」として役に立つ国になっている。トランプ政権が欧州大陸のほかの多くのパートナー諸国のコミットメントに、あからさまに疑問を投げかけていることも背景にある。

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米国とセルビアの戦略対話の開始は、これら4つの面をすべて前進させることに寄与するだろう。この対話が西バルカン地域での米国の永続的な戦略的利益の確保につながるかどうかは、今後、エネルギー、戦略鉱物、国防、地域パートナーシップの各分野でどのような具体的成果がもたらされるかにかかっている。

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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