米任天堂(Nintendo of America)は、ゲーム機「Nintendo Switch 2」の周辺機器、旧モデルの値上げをめぐり、消費者は「合意して代金を支払った通りのものを正確に受け取った」と主張し、関税分の払い戻しを求める集団訴訟の棄却を裁判所に申し立てた。関税還付金を消費者に還元すると表明している企業は、今のところごく一部にとどまる。
訳注:本記事の背景──トランプ政権が2025年に国際緊急経済権限法(IEEPA)を根拠に発動した関税は、2026年2月に連邦最高裁が大統領の権限を認めず、実際に納付した輸入企業(任天堂の米国法人など)が還付を受ける手続きを始めた。一方、消費者側は、関税負担の一部が値上げを通じて転嫁されたとして、還付金を受け取る企業が値上げ分を消費者に返さなければ費用を二重に回収することになると主張し、任天堂などを相手取って訴訟を起こしている。
任天堂は米国時間7月20日に提出した申立書で、関税分の払い戻しを求めて提訴した消費者にその「権利はない」と主張し、消費者が任天堂製品に支払った金額は「自ら望み、実際に受け取った商品の購入代金にほかならない」と述べた。
消費者側は4月、任天堂を相手取って集団訴訟を起こしていた。訴えによると、同社は関税を理由に値上げする一方で、トランプ政権に対して関税支払い分の返還を求める訴訟も起こしており、後に還付金を受け取れば、実質的にコストを二重に回収することになるという。
これに対して任天堂の弁護団は、訴訟の主張を「根拠がない」と一蹴した。消費者側は、任天堂の価格改定が違法だとも、同社が顧客を欺いたとも示せていない、というのが理由だ。
任天堂は申立書の中で、一部製品の値上げは「市場環境を受けた」「苦渋の決断」だったと説明した。この市場環境には、関税だけでなくメモリー、人件費、輸送費のコストも含まれるとしている。
任天堂の株価は21日の東京市場で約4.1%下落した。



