米防衛大手ノースロップ・グラマンのキャシー・ウォーデンCEOは米国時間7月21日、同社の宇宙ロボットが兵器化され得るかという質問に対して明言を避け、「米国政府に委ねる」と述べた。
ウォーデンが同社の決算説明会で明らかにしたところによると、ノースロップ・グラマンのロボット宇宙機「Mission Robotic Vehicle(MRV)」は、米国時間21日に打ち上げられた。
ノースロップ・グラマンはMRVを、軌道上で衛星の修理・移設・アップグレードを行える初のロボット宇宙機として売り込んできた。ウォーデンは、軌道上での位置調整と試験を経て、MRVは2027年に運用開始になるとの見通しを示した。
投資調査会社Melius Researchのアナリスト、スコット・マイカスは、MRVを攻撃用に転用して他の衛星を無力化できるようにした「攻撃型」に需要はあるのかと質問した。これに対しウォーデンは「その能力をどのように任務目標の達成に生かすかは、米政府の判断にお任せします」と答えた。
ノースロップ・グラマンが21日に発表した受注残高は1050億ドル(約17兆1000億円)で、過去最高となった。同社は通期の売上高見通しを最大442億5000万ドル(約7兆2100億円)へと引き上げている。金融情報会社FactSetによると、ウォール街のコンセンサス予想は440億ドル(約7兆1700億円)弱で、これを上回る水準だ。直近四半期までの1株当たり利益は4.86ドル、売上高は448億ドル(約7兆3000億円)で、それぞれ市場予想の2.96ドル、357億ドルを大きく上回った。
一方、テスラのイーロン・マスクCEOは4月、同社の人型ロボット「Optimus」について「テスラ史上最大のヒット製品にとどまらず、おそらく有史以来のあらゆる製品の中で、最大の事業規模になるでしょう」と述べている。テスラがロボット開発計画を公表したのは2021年で、マスクは当時、「実用的な人型ロボットをできるだけ早く作る」ことが同社の目標だと語っていた。
ノースロップ・グラマンは近年、宇宙分野を主要な戦略事業の一つと位置づけ、米軍との契約を相次いで獲得してきた。さらに、MRVを開発した子会社SpaceLogisticsを通じて、衛星の保守サービス事業にも進出している。直近四半期までの実績では、宇宙部門が全売上高の15%を占めており、同部門の受注残高は160億ドル(約2兆6000億円)を超えている。



