東京都内部における人口の動きも均一ではない。東京23区全体では21万9884人(2.3%)の増加を記録したものの、増加ペース自体は前回調査から半減した。さらに注目されるのは、23区内におけるエリアごとの二極化傾向である。再開発やマンション供給が進む湾岸・都心周辺エリアや都心近接エリアが高い増加率を示す一方、千代田区、渋谷区、目黒区の3区では人口減少へと転換している。地価上昇に伴う分譲マンション価格や賃料の高騰が影響し、転出人口が転入人口を上回る結果につながったと推測される。


また、東京都内でも多摩地域では人口減少が進んでおり、東京圏の外縁部や郊外においては少子高齢化に伴う自然減の拡大が加速している。一概に「東京圏への集積」と一律に捉えることはできない変化が生じており、利便性や住宅コストのバランスによる「特定の地域への限定的な集積」が一段と鮮明になった格好だ。変化の激しい現代において、住居費用と利便性の相関が人々の居住地選びを厳しく左右する時代を迎えている。
出典:グローバル都市不動産研究所「国勢調査人口速報集計結果の分析」より


