2011年、2013年にトップに選ばれ、『イノベーションのジレンマ』で知られるクレイトン・クリステンセン教授は今回2位だった。 ランキング作成に当たってはまずウェブサイトで一般投票を実施、今年は約2万人が投票した。その後、著名コンサルタントと、IEビジネススクール(マドリード)のスタッフから構成されるアドバイザーチームらが候補者を評価した。上位10人の顔ぶれは以下の通り。
第1位:マイケル・ポーター
ハーバード・ビジネススクール教授。競争戦略の第一人者で、『マイケル・ポーターの競争戦略』等の著書で知られる。Thinkers50は彼を「現代ビジネス戦略の父」と紹介し、「彼の生み出したファイブフォースのフレームワークは世界中の全てのビジネススクールで教えられている」と評価した。
第2位:クレイトン・クリステンセン
ハーバード・ビジネススクール教授。1997年に出版した『イノベーションのジレンマ』で、破壊的イノベーションの概念を紹介、リーダー企業がなぜ破壊的イノベーションに対応できないのかを説明した。最近では心臓発作、がんの闘病経験をもとに「イノベーション・オブ・ライフ」を執筆した。
第3位:W・チャン・キム、レネ・モボルニュ
2人ともビジネススクールINSEADの教授。代表作の『ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する』で、競争のない「ブルー・オーシャン」でのビジネスに注力する必要性を主張している。
第4位:ドン・タプスコット
2006年に出版した著書『ウィキノミクス マスコラボレーションによる開発・生産の世紀へ』で知られる。最近はインターネットが実現可能な、国家や国連に代わる役割について研究活動を行っている。
第5位:マーシャル・ゴールドスミス
エグゼクティブコーチの第一人者で、360度評価をいち早く取り入れた。ダートマス大学タックビジネススクールの兼任教授で、『未来組織のリーダー ビジョン・戦略・実践の革新』等の著作で有名。
第6位:リンダ・A・ヒル
ハーバード・ビジネススクール教授。最近では2014年に「ハーバード流逆転のリーダーシップ」を共著で出版した。
第7位:ロジャー・マーティン
2013年にP&Gの元CEO、A・G・ラフリーとの共著「P&G式『勝つために戦う』戦略」を出版。「統合思考」の提唱者として知られる。
第8位:ハーミニア・イーバラ
現INSEAD教授。プロフェッショナルとリーダーシップの育成、コラボレーション型リーダーシップ、アイデンティティ、女性のキャリアとキャリア転換を研究領域としている。
第9位:リタ・マグレイス
コロンビア大学ビジネススクール教授。2013年の『競争優位の終焉』等で知られる。
第10位:ダニエル・ピンク
アル・ゴア元副大統領の首席スピーチライター。これまで執筆した著書は34カ国語に翻訳された。モチベーションについての著作で知られる。