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経営・戦略

2026.07.21 15:42

ブロックバスターはなぜネットフリックスに敗れたのか──関連性を失う企業の共通点

stock.adobe.com

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「関連性の喪失(イレレバンス)」は、単に「関連性(レレバンス:顧客にとって価値があること)」の反対語というだけではない。それは「成功」の対義語であり、言い換えれば「失敗」のことでもある。それは「誰も気に留めない」状態になったときに起こる。

先日、私はベストセラー作家であり、クライアント企業の永続的な関連性構築を支援するビジネス専門家、スコット・マッケインと対談した。彼は「顧客に他社と比較されるようになったら、いつでも代替され得る」と語る。私たちは、関連性の喪失という概念と、それがどのようにして起こるのかについて議論した。マッケインは、ビジネスコーチのマーシャル・ゴールドスミスの言葉「これまでのやり方(What got you here)では、これからは通用しない(won't get you there)」を引用し、企業がいかに関連性を失っていくかを強調した。マッケインはこれを言い換えてこう述べた。「これまでのやり方が、これからの成功を阻むのだ」

マッケインの見解では、変化と革新は不可欠なものである。世界を代表するいくつかのトップブランドが関連性を失ってしまったのは、自分たちをトップに押し上げてくれたこれまでのやり方が、その後もトップに留まらせてくれると思い込んだからである。

ブランドが関連性を失う2つの道

企業が関連性を失う道は2つある。いずれも、企業が成功している状態、つまり関連性を持っている状態から始まる。企業は顧客が求める製品やサービス、そして顧客体験を提供している。しかし顧客の期待を裏切ってしまうとき、それは大抵、次の2つの理由のいずれかに起因する。

第1に、顧客の期待に応えるための製品革新を怠る、あるいは競合他社への注意を払わなくなることだ。ある日突然、経営陣は競合他社に市場シェアを侵食されていることに気づく。かつて自社を際立たせていた強みは、すでに失われているのだ。

第2に、カスタマーサービスやカスタマーエクスペリエンス(CX)における失敗だ。どれほど製品が優れていても、顧客が期待する体験を提供できなければ、顧客はそれを提供してくれる別の企業へと去ってしまう。私の2026年のカスタマーサービスおよび体験に関する調査では、顧客の4人に3人(73%)が、全体として悪い顧客体験を理由に企業を乗り換える可能性が高いことが分かっている。その割合は、企業の従業員が不作法な態度や無関心さを示した場合、82%にまで跳ね上がる。さらに、顧客の悪い体験に対する許容度はかつてないほど低くなっており、苦労して稼いだお金を払う価値がないと判断するまでに、わずか2回しかチャンスを与えない。言い換えれば、顧客はその企業を「自分には関係ない存在」と見なすのである。

関連性を失うこれら2つの道のうち、より早く破滅に至るのは、劣悪な顧客体験の方だと私は主張したい。

ブロックバスターとネットフリックス

関連性喪失の最良の例の一つが、ブロックバスターがネットフリックスに敗れたストーリーだ。どちらのブランドも、顧客が自宅で快適に映画を視聴する方法を提供していた。要約すると、ブロックバスターは顧客体験の革新を続けなかった。一方、新興の競合であったネットフリックスは、顧客に店舗までDVDを借りに行かせるのではなく、郵送でDVDを届けるというアイデアを思いついた。そして、ブロックバスターとは異なり、延滞料を取らなかった。

提供する製品自体は基本的に同じであったが、アプローチが異なっていた。一方の企業は、より便利な顧客体験を創出する方法を見出した。ネットフリックスのイノベーションは、「不便さ(フリクション)」を減らすことから生まれた。顧客は映画を選ぶために店まで車を走らせる必要はなく、ただ郵便受けまで歩くだけでよくなったのだ。

ブロックバスターがネットフリックスに遅れをとるまでに時間はかからず、残念ながら、二度とその差を縮めることはできなかった。

ディスラプションがもたらす関連性の喪失

関連性を失った明らかな例は数多くあり、ブロックバスターとネットフリックスのストーリーと同様、それらはディスラプション(破壊的イノベーション)によって引き起こされている。

  • Amazon.comは、伝統的な書店の小売業界、そして最終的には小売業界全体に対するディスラプター(破壊者)となった。利便性が、このディスラプションの最大の要因となった。
  • ベスト・バイはサーキット・シティの市場シェアを奪ったが、サーキット・シティの最大の過ちは、失った売上を取り戻そうとして顧客よりも売上金額を優先したことだった。同社は3000人以上の経験豊富な販売員を、低賃金で知識の浅いスタッフに置き換え、それによって自社が最も知られていた最大の競争優位性、すなわち専門知識とカスタマーサービスを自ら葬り去った。
  • Uberはタクシー業界全体を揺るがした。現在もタクシーは存在するが、Uber(そしてのちに登場したLyftなどの競合)の台頭は、消費者の移動習慣を永遠に変えてしまった。

これらのストーリーはいずれも、競合他社がより優れた「製品」を開発したという話ではない。Amazonが販売した本は従来の書店と同じであり、ベスト・バイが販売したテレビはサーキット・シティと同じだった。そしてUberも、タクシー事業を運営する異なるアプローチに過ぎない。しかし、これら3つのブランドが行ったのは、異なる、つまり「より優れた体験」を創出することだった。顧客が「別の会社と取引したい」と考えて目覚めることは滅多にない。彼らが求めているのは、「より簡単に取引できる会社」なのだ。

自己変革が関連性の喪失を防ぐ

ネットフリックスの話に戻ろう。もし同社がDVDの郵送サービスに留まり続けようとしていたら、彼らもまた関連性を失っていただろう。顧客にとって十分に便利であったにもかかわらず、ネットフリックスはさらに優れた体験を提供する別の方法、すなわち動画配信(ストリーミング)を見出した。彼らは時代の先を読み、意識していたかどうかは別として、マッケインやゴールドスミスの知恵を実践していた。ネットフリックスをこれまでの成功に導いた要因は、彼らが関連性と成功を維持するためにこれから行くべき場所へは導いてくれない。彼らが下した決断は、自社のオリジナルのビジネスモデルを、より時代に即した(関連性の高い)モデルへと置き換えることだった。

最後に

この短い記事は、読者自身の「関連性」について考えてもらうためのものだ。あなたは適切な領域でイノベーションを起こせているだろうか。

マッケインは、自らのクライアントであるビジネスリーダーたちに対し、市場で際立つだけでなく、関連性を失わないために、次のような問いを投げかけている。「あなたは『今日の顧客』に焦点を当てているだろうか。それとも『2030年の顧客』に焦点を当てているだろうか」

私の見解では、その両方が必要だ。

今日の顧客だけに焦点を当てていると、ある日突然、彼らの期待が変わってしまっていることに気づくことになる。さらに悪いのは、競合他社が自分たちよりも先にその変化に気づいていたと知る瞬間だ。しかし、明日の顧客にばかり目を奪われていると、現在の顧客を失うリスクを冒すことになる。

関連性を維持し続ける企業は、その両方を行っている。そして、ここで紹介したディスラプターたちの中に、より優れた製品によって勝利した企業は一つもない。彼らが勝ったのは、より優れた「体験」を提供したからである。

forbes.com 原文

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