【重要】会員機能一時停止とサイトメンテナンスのお知らせ

北米

2026.07.21 09:31

米国建国250周年、報道機関はなぜ力強くあり続けるのか

Adobe Stock

Adobe Stock

過去50年の調査報道の時代を決定づけた単一のニュース事件は、1972〜1974年のウォーターゲート事件であり、これによりニクソン大統領は辞任に追い込まれた。注目すべきことに、バンス副大統領は最近、「もしウォーターゲート事件が明日起きたとしたら、それはせいぜい12時間で消える一過性のニュースだろう」と語った。

ニュースサイクルが加速する時代を生きているにもかかわらず、今日の全国ニュース業界は、財務的観点からすれば、質的にかつてないほど強靭で持続可能なものとなっている。

カール・バーンスタインとボブ・ウッドワードがワシントン・ポストの若手記者だった時代に執筆した『大統領の陰謀(原題:All the President's Men)』は、一流の報道機関が卓越した成果を上げるうえでの運営のあり方を示す、いまだに揺るぎない金字塔である。

GuruFocusによれば、伝説的投資家ウォーレン・バフェットは1973年当時、ワシントン・ポスト・カンパニーの本源的価値を4億〜5億ドル(約812億円)と見積もっていた。

当時、同社株の市場価値は8000万ドル(約130億円)程度にすぎなかった。バフェットは割安と判断した。彼はポスト紙のオーナー兼発行人だったキャサリン・グラハムと親しい友人となっており、1060万ドル(約17億2000万円)で大量の株式を取得した。Yahoo Financeによれば、この投資は彼の最も成功した保有銘柄の一つとなった。

40年後の2014年、バフェット率いるバークシャー・ハサウェイは、11億ドル(約1790億円)の非課税株式交換を通じてこのポジションを解消した。

フォーブスのリアルタイム長者番付で世界第4位の富豪であるジェフ・ベゾスは、2013年にワシントン・ポストを2億5000万ドル(約406億円)という控えめな価格で買収した。ニューヨーク・タイムズの記者マギー・ハバーマンとジョナサン・スワンによる新著『Regime Change』によると、ベゾスはマー・ア・ラゴでトランプ大統領に対し、ワシントン・ポストの買収は「私がこれまでにした最悪の投資だった」と語ったという。同書は過去2週間、ニューヨーク・タイムズのベストセラーリストで1位を維持し、30万部以上を売り上げた(その多くはベゾスのアマゾンで販売されたものだ)。

同書によれば、ベゾスはトランプに対し、ポスト紙のビジネス側スタッフは「ひどい」出来で、自身の他の企業の経営陣のように彼の指示に耳を貸さないと不満を漏らしたという。

ニューヨーク・タイムズはニューヨーク・タイムズ・カンパニーが所有している。同社もまたファミリービジネスである。A.G.サルツバーガーが発行人兼会長を務める。同社の時価総額は120億ドル(約1兆9500億円)弱である。タイムズは現在、1250万人を超えるデジタル購読者を擁する。ワシントン・ポストのデジタル購読者は200万人である。

最後に、ウォール・ストリート・ジャーナルは億万長者のメディア王ルパート・マードックとその一族が所有している。彼らは、Stock Analysisによれば時価総額148億ドル(約2兆4000億円)の非公開企業ニューズ・コープを支配している。ニューズ・コーポレーションの2026年度第3四半期決算によると、ジャーナル紙は有料発行部数で米国最大の新聞であり、総購読者数470万人超を擁し、その大半はデジタル購読者である。

これら三大全国報道機関は、経営側と編集側の間に深刻な緊張関係が生じる時期があるにもかかわらず、権力の監視という使命に引き続き取り組んでいる。ニューヨーク・タイムズとウォール・ストリート・ジャーナルは近年、あらゆる指標でワシントン・ポストを大きく引き離している。恐れを知らぬキャサリン・グラハムがかつてこう語っていたことを思い出す価値があるだろう——「ニュースとは誰かが隠したいと願うものである。それ以外はすべて広告にすぎない」。

そこで、建国250周年を迎えるこの素晴らしくも魔法のような月の締めくくりに、独立宣言の起草者トマス・ジェファーソンの印象的な言葉を心に留めておくことを勧めたい。1787年、パリから、ジョージ・ワシントンの信頼厚き腹心でバージニアの著名な政治家エドワード・キャリントンに送った書簡の中で、彼はこう記した——「もし新聞のない政府か、政府のない新聞かのいずれかを選べと言われたなら、私は一瞬たりともためらわず後者を選ぶだろう」。

forbes.com 原文

2026年8月号発売中

最新号の購入はこちらから

2026年8月号発売中

最新号の購入はこちらから

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事