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経営・戦略

2026.07.21 08:19

新興市場のコングロマリットを襲う地政学的リスクの正体

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一定以上の資本規模を持つビジネスリーダーと仕事をしてきた筆者の個人的な経験から言えば、グローバルなビジネスエコシステムはかなり単純な分類で捉えられる。すなわち、株式資本で資金調達する西側企業と、内部収益や銀行融資を活用する新興市場のコングロマリットである。研究助成、国際展開支援、補助金で支えられた国内市場など、いずれのタイプもある程度は国家の支援を受けているが、新興市場のコングロマリットは、一般的な西側企業よりもはるかに強く自国の国民国家と結びつけられることが多い。

その結びつきは、必ずしも望ましいものとは限らない。例えば、欧州発であることは、欧州の高級ブランドが国際市場で事業を展開する際に利益率を確立・維持する能力に不可欠であり得る。一方で、中国企業などにとっては、その出自が多くの市場、とりわけ西側市場で障害になることが少なくない。

加えて、新興市場のコングロマリットは、より大きな地政学的リスクにさらされている。このリスクは、自国との結びつきにも、事業を展開する市場にも当てはまる。特に、これらの企業は他の新興市場からより多くの収益を得ることが多く、そうした市場は本質的に地政学的リスクの変動が激しい場合がある。ただし、こうした結びつきには利点もないわけではない。

新興市場のチャンピオン企業の役割

世界的に見れば、新興市場のチャンピオン企業、すなわち各国政府が地場産業の模範として掲げる多様な形態・規模のコングロマリットは、国際開発において重要な役割を果たしていると言える。金融資本、人的資本、固定資本のいずれであれ、限られがちな資本を少数の企業に集中させることは、新興市場国が一時的な労働コスト上の優位を超えて産業を発展させるうえで極めて重要になり得る。この支援はまた、消費財にとどまらない技術移転と技術導入を可能にする。

新興市場のチャンピオン企業は認知を高める。それにより、ラテンアメリカから東アジアに至る各国は、付加価値製品の単なる「市場」ではなく、グローバル市場における能動的な参加者、そして競争相手となることができる。その意味で、これらの企業は自国の経済発展に不可欠な存在となる。そうした理由もあり、コングロマリットは各国政府によって前面に押し出されることが多い。たとえその結びつきが、当該企業自身の広報上の利益に必ずしもつながらないとしてもである。

現在の文脈

その政府支援は、地政学的リスクの主な2つの側面をさらに悪化させる。

第一に、前述の通り、新興市場のコングロマリットは、サプライチェーンや市場に内在するエクスポージャーを通じて、より大きな地政学的リスクにさらされる傾向がある。例えば、米国企業は米国内の原油生産に依存しがちである一方、日本企業は輸入品に依存している。そう、ほぼあらゆるものに、である。

第二に、新興市場のコングロマリットは、国家政策とより強く結びつけられる傾向がある。その結果、グローバルビジネスが政治化した現在の環境は、これらのコングロマリットにとって極めて危険なものとなっている。米国が関税という貿易障壁を通じて重商主義的なアプローチを採っているだけではない。欧州連合の保護主義(登録が必要)やサブサハラ・アフリカの非関税障壁のように、より微妙な政治化も常態化している。さらに、「個人的なことは政治的なこと」のグローバル化により、国家との結びつきは消費者市場レベルでも潜在的に危険な領域となっている。中国における日本製品への認識の変化傾向や、中東におけるコカ・コーラに対するペプシ(登録が必要)の優位の持続に注目すべきである。

地政学的リスクの管理

こうした高い地政学的リスクの多くについて、新興市場のコングロマリットは個別企業としても、国家アクター自身のアプローチとしても、強く認識し、注意を払っている。多くの東アジア諸国における原材料供給の固定価格を見ればよい。ただし、できることはまだある。

第一に、広報面での先を見据えた計画を、関連するすべての市場に広げることができる。西側企業がベストプラクティスとして行っているのと同じやり方である。問題は単純だ。ある程度の評判を築くことは、窮地に立たされてから評判を修復するよりもはるかに容易であり、そのような立場に置かれるリスクは高い。第二に、中国の「民間交流」アプローチから教訓を学ぶことである。業界団体、政治ネットワーク、エリート機関は、市場で実際に意思決定を行う層とのつながりを築くうえで有効である。しかし不安定な時期には、その意思決定層が想定以上に不安定になる可能性があり、より広範な一般市民との関係構築がそのリスクの管理につながり得る。

要点

新興市場のコングロマリットは、技術移転の自前のハブとして、またどの途上国も目指すような経済発展を生み出す存在として、グローバル経済において重要な役割を果たしている。しかし、しばしば「ナショナルチャンピオン」として行動し、そう提示されるこれらの企業は、本質的にも、自国との結びつきによっても、地政学的リスクに特有の形でさらされている。

これらのリスク管理について、こうしたビジネスリーダーやその相手方である国家アクターが、過度に尊大な助言を必要としているわけではない。しかし、自明のことではあっても、言っておく価値はある。これらの企業はリスクにさらされており、より平穏な環境で機能していた戦術は、この新たな環境では再調整が必要になる可能性がある。具体的には、多くの企業が事後対応型ではなく、より能動的なアプローチへ移行すべきであり、より不安定な環境では接点の多様化が賢明であり得ることを理解すべきである。

forbes.com 原文

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