野球が好きで、米国最古の球場を訪ねてみたいと思うかもしれない。あるいは、音楽を深く愛し、オーストリアのウィーンでクラシックのコンサートを聴きたいと思うかもしれない。ダンスや演劇に胸が躍るだろうか。それともファッション、アート、自然、あるいは自然科学だろうか。あるいは、子どもを連れて旅に出て、子どもたちの興味に合わせて旅程を組み、その過程でかけがえのない思い出を作りたいと考えているのかもしれない。
旅行業界ではいま、世界中の旅行者が自らの情熱を羅針盤にして冒険を形作るという変化が起きている。旅慣れた旅行者が、見知らぬ人や適当なウェブサイトに、行くべき場所ややるべきこと、あるいは休暇中に苦労して稼いだお金をどう使うかを決められていた時代は終わったのだ。
調査と旅行トレンド
グローバルデータプランの提供で知られるHolaflyがまとめた分析によると、マリオット ボンヴォイ(Marriott Bonvoy)は、海外旅行者の72%が趣味や情熱を意図的に育むための旅行をしたことがあると報告しており、この割合はZ世代の旅行者では84%に達するという。
Holaflyの調査専門家は、クリエイティブ・文化、音楽・パフォーマンス、スポーツ・アドベンチャー、フード・ドリンク、そして文学という5つの重要カテゴリーにわたる、世界のトップ50都市を特定した。
世界の都市の分析
Holaflyは、5つの特徴的なカテゴリーにおいて50以上の多様な都市を調査するにあたり、独自の手法の一環としてインデックス(指数)を作成した。評価には15の指標を用い、TripAdvisor、GetYourGuide、OpenStreetMapなどのデータソースを活用して、信頼性の高いランキングを決定した。
フード・ドリンクのカテゴリーで99.9という極めて高いスコアを記録し、文学でも79.6を獲得したローマが、首位の座に輝いた。2位は、クリエイティブ・文化カテゴリーで高得点を獲得したプラハ。次いで3位にロンドン、4位にウィーン、5位にベルリンが続いた。
旅程の組み立て方
もし「情熱主導の旅」を目指すのであれば、旅程を決める最初のステップは、自分が最も愛するものを決めることだ。その気づきを中心に、アクティビティや宿泊施設、目的地を組み立てていく。たとえば、音楽が好きなら、お気に入りのバンドが公演を行う場所を訪れてみるといい。ランニングに夢中なら、大好きな都市で開催されるマラソン大会にエントリーしてみてはいかがだろうか。自分の情熱をガイド役にしよう。
そのためには、有益な情報を提供してくれるオンラインリソースや、観光局、旅行ウェブサイトを調べたり、実際にその目的地を訪れたことのある友人や家族の口コミを参考にしたりする必要があるだろう。
あなたの情熱はどこにあるか
「情熱主導の旅への移行は、より本質的な変化を示している。それは、チェックリストを埋めるような観光から、自分自身を純粋に表現するための旅行への移行だ」と、Holaflyのコンテンツマネージャーであるハリー・ディーコンは、同社の記事「情熱主導の旅に最適な世界最高の都市(The World's Best Cities for Passion-Led Travel)」のなかで書いている。「このインデックスで上位に入った都市は、単にバランスの取れた旅行先というだけではない。特定のタイプの旅行者が、まるで我が家にいるように感じられる場所なのだ。ローマは、食を愛する人、文学の探求者、そしてスポーツの熱狂的ファンを等しく満足させてくれる。プラハは、他のどの都市も真似できない文化的な没入感を提供する。ウィーンは、音楽とパフォーマンスにおける文句なしの聖地だ。ベルリンは、読書家、ギャラリー巡りをする人、そしてアートに目のない人々を惹きつける。ロンドンは、その特徴通り、あらゆる要素を少しずつ備え、そのすべてを高い水準で提供している。あなたの情熱が何であれ、最高の旅は同じ問いから始まる。それは『どこに行きたいか』ではなく、『何を感じたいか』だ」
あなたはどう考えるだろうか。次は何を感じ、どこへ旅立ちたいだろうか。



