1. レソト(南部アフリカ)
レソト王国はアフリカのなかでも際立った存在である。地図上で見つけにくいからではなく、周囲を取り囲む国とはまったく異なる雰囲気をたたえているからだ。南アフリカに完全に囲まれたこの山岳王国は、標高の高い峠と開けた渓谷、石造りの村々、そして馬、家畜、天候を中心にした暮らしで知られている。
レソトで最も標高の低い地域でさえ標高4500フィート(約1370m)を超え、マルティ山脈やドラケンスバーグ山脈の高地は地上から隔絶された場所のように感じられる。国内を車で走ると、ウールの毛布に身を包んだ羊飼い、山道で荷物を運ぶ女性たち、丸い茅葺き屋根の家が並ぶ村々に物資を供給する小さな交易所を目にすることだろう。
レソトは、南部アフリカの他の地域で見られるような洗練されたサファリ観光には注力していない。ここで最も記憶に残る体験は、バソト・ポニーに乗って山道を進む、滝までハイキングする、村で昼食を取る、道の終点にあるロッジで一泊するといった、素朴なものが多い。
アクセス方法:海外からの旅行者の多くは南アフリカのヨハネスブルグに入り、そこからレソトの首都・マセルのモショエショエ1世国際空港への乗り継ぎ便を利用する。南アフリカから車で入国することもでき、風光明媚なサニ峠を経由するルートもあるが、この道を走行するには四輪駆動車が必要である。
おすすめのアクティビティ:高地での乗馬やハイキング、セモンコン近郊のマレツニャネ滝の訪問、サニ峠周辺の探索、モコトロンやマレアレア周辺の農村での滞在など。
宿泊先:山岳ロッジやゲストハウスが最高の体験を提供してくれる。「セモンコン・ロッジ(Semonkong Lodge)」や「マレアレア・ロッジ(Malealea Lodge)」は、ポニートレッキングやハイキング、近隣の村々への訪問を希望する場合に最適な宿泊先だ。
2. テトゥアン(モロッコ)
テトゥアンはモロッコ北部に位置し、リフ山脈のすぐ南にある。タンジェやシャウエン(シェフシャウエン)からのアクセスも容易だが、それらの都市ほど混雑していない。この街には、期待通りのクラシックな白い建物と曲がりくねった路地があるが、雰囲気は異なる。団体ツアーは少なく、観光客向けの演出も控えめで、観光に特化した場所よりも日常生活の姿がよく見える。
テトゥアンの独自性は、その歴史によって形作られている。何世紀にもわたり、スペインを追われたイスラム教徒やユダヤ人、フランスの支配から逃れたアルジェリア人、保護領時代のスペイン人官僚など、多様な背景を持つ人々がこの地に定住した。街の建築や日常生活には今もスペインの影響が見られ、モロッコ南部の都市とは異なる地中海的な雰囲気をテトゥアンに与えている。
ユネスコの世界遺産に登録されているメディナ(旧市街)は小規模で、決まったルートがなくても迷わずに歩き回りやすい。工房、居心地のよいカフェ、パン屋、そして一見行き止まりに見えて広場や静かな中庭へとつながる狭い路地が広がる。テトゥアンはまた、リフ山脈への日帰り旅行の起点としても最適で、道を少し進むだけで豊かな田園風景が広がっている。
アクセス方法:テトゥアンのサニア・ラメル空港には、ヨーロッパのいくつかの都市からの便が就航している。または、テトゥアンから車で約1時間の距離にあるタンジェに空路で入ることもできる。
おすすめのアクティビティ:メディナの散策、考古学博物館やモロッコ美術博物館の見学、職人街の探索、あるいはリフ山脈での日帰りハイキングなど。
宿泊先:本物のローカル体験を求めるなら、旧市街の中、あるいはその周辺にある伝統的なリヤド(中庭のある邸宅ホテル)に宿泊するのがおすすめだ。街の郊外にある大型ホテルよりも、家族経営の小さなゲストハウスの方がアットホームな歓迎を受けられることが多い。


