経営・戦略

2026.07.21 10:00

NVIDIAジェンスン・フアンが語る「日本の勝ち筋」、フィジカルAIと材料科学

NVIDIAが開催したイベントに参加したジェンスン・フアン氏。記者会見の場ではフィジカルAIの領域における日本企業との協業に関する展望を語った

フィジカルAIの成功後にも人間がやるべき仕事がたくさんある

16日に開催された「NVIDIA Japan AI Ecosystem Reception」のステージ。フアン氏は文部科学省の松本洋平副大臣と握手を交わした
16日に開催された「NVIDIA Japan AI Ecosystem Reception」のステージ。フアン氏は文部科学省の松本洋平副大臣と握手を交わした

今後、日本でフィジカルAIの導入が本格化して製造現場の自動化が進んだ時に、人間は現場から姿を消してしまうのだろうか。記者からの問いかけに対し、フアン氏は「人間はAIを教育し、管理する立場に移行するだろう」と説いた。

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「フィジカルAIがものづくりの現場に定着した後も、人間が担うべき仕事は数多く残ると考えています。ロボットが理解できない状況にどう対処すべきかを教え、その成果を監督・評価する役割を人間が担わなければならないからです。誰もが現場監督やインストラクターのような立場となり、ロボットに教えながら、さらに多くの仕事をこなしていくことになるでしょう」

同日に開催されたレセプションにおいて、フアン氏はNVIDIAが直面した過去の経営危機と日本企業との関わりについて回顧した。1990年代、NVIDIAが次世代ゲーム機の技術開発で挫折し、倒産が確実視される状況下にあった当時、セガの元社長である入交昭一郎氏が、NVIDIAによる技術的な失敗の報告を受けた後も出資を継続し、同社と一緒に歩んだエピソードをフアン氏は振り返りながら次のように語った。

「日本はパートナー以上の存在であり、長年にわたって私たちの友人であり続けてくれました。これまで寄せていただいた温かい支援と、私たちの会社にもたらしてくださった多くの恩恵に、今こそ報いる時だと考えています」

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フアン氏の今回の来日は、日本が強みとする製造技術や素材産業と、NVIDIAのフィジカルAIに関わる技術が融合することで新たな産業や経済成長につながる可能性を示す、極めて重要な機会となった。

連載:デジタル・トレンド・ハンズオン
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編集=安井克至

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